日大アメフト部、薬物使用の驚きの手法が明らかに “大麻部屋”は電源コードで施錠「外から入れない状態」

[ 2023年10月31日 13:13 ]

日大アメフト部の寮
Photo By スポニチ

 日大アメリカンフットボール部の薬物事件を巡り、日本大学は31日、公式ホームページで「アメリカンフットボール部 薬物事件対応にかかわる第三者委員会」からの調査報告書を公表した。報告書の中では、大麻を使用する際の詳細な手口も明らかとなった。第三者委はきょう31日午後に記者会見を開いて調査結果を公表する。

 報告書では、事件対応を担当した沢田康広副学長が7月にアメフト部の寮で大麻のような不審物を見つけた際、警視庁への報告が12日後だったことに関し、理事長らにすぐに情報共有がされなかったことを問題視。学内調査が不適切だったことや、調査内容に関する林理事長や酒井健夫学長、沢田副学長らの対応に問題があるとして、ガバナンス(組織統治)が機能不全に陥っていたと指摘した。また、田中英寿元理事長時代の体制から脱却するためのガバナンス再構築が不十分だとも言及した。

 報告書では、監督・コーチ陣が部員らを対象にヒアリングを行ったところ、一部大麻使用の疑いがある部員の名が判明。それらの部員に調査を行ったところ、関与を否定したことから、「部員による大麻使用の事実は認めれない」と結論付けたという。

 だがその後、一部部員が「2022年7月頃、先輩部員に誘われ、アメフト部の学生寮屋上で初めて大麻を使用した。それまでもその後も頻繁に誘われており、数回に一度は断りきれず、複数名で使用した」と供述した。「首謀者は4年生の部員であり、その他、4年生4名、3年生1名、2年生1名が大麻を使用していたことを知っている」と説明し「10月29日の保護者会後のヒアリング調査を契機に一旦は大麻の使用は収まっていたが、1週間ほど前から使用を再開している先輩(4年生3名)がおり、現在は305号室を中から電源コード等で施錠して、外から入れない状態にして使用している」と、“大麻部屋”の状況を伝えた。

 これらの供述を報告書にまとめ、同部の部長は大学本部で面談し、同報告書を手渡し。だが、この時点で、沢田副学長及び村井常務理事のいずれに対しても、この情報を報告しなかったという。

 第三者委員会は、同大学の姿勢について「不都合な情報には目をつぶり、得られた情報を自分に都合よく解釈し、自己を正当化するという姿勢が全ての場面で顕著」と断罪。同大のコンプライアンス意識の欠如について「不都合な情報には目をつぶり、得られた情報を自分に都合よく解釈し、自己を正当化するという姿勢は、コンプライアンスの欠如を如実に表すものといえよう」とし、「トップ層にまでコンプライアンスの意識が欠けていることは、当委員会にとっても驚きでもあった」「到底理解できない」などとした。

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年10月31日のニュース