流大 途中出場から2トライ演出 “インパクトメンバー”切り札が雰囲気変えた

[ 2023年7月16日 05:15 ]

ラグビーリポビタンDチャレンジカップ2023第2戦   日本代表27-41オールブラックス・フィフティーン ( 2023年7月15日    熊本・えがお健康スタジアム )

<日本代表・オールブラックスXV>後半、ボールを持ち出して突っ込む流(撮影・篠原岳夫)
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 日本代表は今秋のW杯に向けたニュージーランド(NZ)代表予備軍オールブラックス・フィフティーン(XV)との強化試合第2戦に27―41で敗れた。連敗となったが、後半に14得点で反撃。リザーブのSH流大(30=東京SG)が途中出場から2トライを演出し、切り札として存在感を示した。今回はキャップ対象外の試合だったが、22日はW杯1次リーグ同組のサモアとのテストマッチに臨む。

 流は決めていた。13―39の後半11分。「点差もあったから攻めるしかない。堅い試合をするつもりはない」。先発SH斎藤との交代でグラウンドに入ると、直後に獲得したペナルティーで相手の隙を突く速攻のタップスタートでWTBマシレワのトライを演出。テンポ良く密集から球出しし、右へ左へ小刻みの配球で攻撃リズムをつくった。

 20―41の同19分には敵陣ゴール前の密集から防御ラインの隙を狙って右展開のパスを選択した。CTB長田へつなぎ、最後は再びマシレワがインゴールへ。「インパクトメンバーと攻めるだけだった」と振り返った通り、好機で的確なアシストも光り2トライを演出。荒尾高(現岱志高)時代、3年間を過ごした熊本で意地を見せた。

 19年大会は全5試合で先発したが、現在はリザーブからの出場が主だ。途中出場の選手は「インパクトメンバー」と称され、試合の雰囲気を一変させる役割が求められる。この日は前半が13―29だったのに対し、後半は14―12。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)が「後半にパフォーマンスが良くなった」と評価したように切り札はW杯でも必要な存在だ。

 昨夏の代表活動では共同主将に指名されたが、内臓系の病気で合宿早々に途中離脱。10日ほど入院し「1カ月半くらいはほぼ何もできない状態だった」。そこから体調が回復。昨秋に代表に復帰した際、プロ野球独立リーグでプレー経験のある兄・大輔さんには電話で「もう一回、頑張る」と決意を示していた。今秋のW杯限りで代表引退を決意している。W杯まで国内の試合は残りテストマッチ3試合。「SHはチームを勝たせるポジション。ここからのテストマッチは負けられない」。上昇ムードに流れを変えていく。

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