ラグビー日本代表新ジャージー こだわった3つのコンセプト

[ 2023年6月23日 19:14 ]

<ラグビー日本代表新ジャージー発表会>新しいジャージーで登場した(左から)松田、斎藤、姫野、李、ディアンズ(撮影・篠原 岳夫)
Photo By スポニチ

 日本ラグビー協会は23日、東京都千代田区の丸ビルで新ジャージー発表会を行い、9月8日に開幕するW杯フランス大会で着用する新ジャージーがお披露目された。開発・製作を担当したのは、日本代表のオフィシャルパートナーであるカンタベリー(株式会社ゴールドウイン)で、W杯としては99年の第4回大会から7会連続。7月15日のオールブラックス・フィフティーン(XV)第2戦(熊本・えがお健康スタジアム)から着用する。

 新ジャージーは3つの大きなコンセプトを軸に開発された。

 (1)ファンの思いがこもったケミカルリサイクル繊維の使用
 再び日本を「ONE TEAM」にする思いの下、昨年7月にファンから計1266枚のポリエステル製ウエアを回収。これをケミカルリサイクル繊維に加工し、ジャージーのトップスに使用した。発表会に出席したNo・8姫野和樹(トヨタ)は「めちゃくちゃ(気持ちが)上がる。本当にファンの方の思いを肌で感じられて、凄く心強い。一緒に戦っているんだという思いになる」と喜んだ。

 (2)史上最高ジャージーのデザイン継承
 デザインは19年に発表された「兜:KABUTO」を継承し、大きな変化はなし。襟付きをイメージさせるクルーネックへの変更、背番号の文字デザインの変更以外は、日の丸カラーや吉祥文様などが踏襲された。スポンサーロゴのないW杯本番用ジャージーは、フランスの国花とされるユリの紋章が加わった。開発総責任者の石塚正行氏は「チーム(日本代表)からも19年大会のデザインを継承してほしいとの要望があった」と明かした。

 (3)機能性大幅アップ
 コロナ禍もあって開発に大幅が制約があった中、リーグワンの選手計84人分の3Dデータなどを収集。リサイクル素材を使いながら機能性をアップさせるという、二律背反する課題を実現させた。耐久性、軽量性、快適性(通気性、速乾性、汗によるべたつきの経験)の全ての向上に成功した。

 選手、開発者、そしてファンの思いが込められた新ジャージーで、目指すは前回大会を超える4強入りはもちろん、選手は異口同音に「優勝」を目標に掲げる。姫野は改めて、「歴史あるジャージーをさらなる高みに持って行くことが僕たちの責任」と語気を強め、77日後に開幕する大舞台を見据えた。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年6月23日のニュース