出産後わずか11カ月で世界女王返り咲き 女子63キロ級はアグベニェヌが制す 柔道世界選手権

[ 2023年5月11日 01:23 ]

柔道世界選手権第4日 ( 2023年5月10日    カタール・ドーハ )

女子63キロ級を制したアグベニェヌ(AP)
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 日本勢2人が3回戦で敗退した女子63キロ級は、東京五輪金メダルのクラリス・アグベニェヌ(フランス)が決勝でアンドレア・レシキ(スロベニア)に一本勝ちし、2年ぶり6度目の制覇を果たした。6度の優勝は、女子では谷亮子、トウブン(中国)の7度に次ぐ2位タイの快挙となった。

 2度目の五輪だった東京大会で悲願の金メダルを獲得後、長期休養に入ったアグベニェヌは昨年6月中旬に第1子となる女児を出産。今年2月のワールドツアー復帰戦では2敗を喫しての7位と振るわなかったが、それから3カ月、出産からはわずか11カ月で、五輪を含めて7度目の世界一に返り咲いた。

 戦いぶりも出産以前の怪力ぶりに何ら陰りがなく、初戦の1回戦から力感たっぷりの裏投げなどで強敵を次々に撃破。決勝では立ち技で技ありを奪った後、横四方固めで抑え込み、合わせ技で一本。スタンドで見守った、まだ1歳に満たない愛娘に向かって、両手の指でハートをつくってみせた。

 東京五輪では混合団体戦でも1階級上の70キロ級要員として、日本との決勝では同級金メダルの新井千鶴を破った女子柔道界のパウンド・フォー・パウンド的存在。自国で迎える来年のパリ五輪へ、スーパーウーマンがスケールを増して戦いの畳に帰ってきた。

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