横綱・照ノ富士 両膝手術後、初の出稽古 正代、朝乃山と充実11番

[ 2023年4月27日 05:10 ]

時津風部屋に出稽古し、朝乃山(左)と三番稽古を行う照ノ富士(撮影・前川 晋作)
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 大相撲の横綱・照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)が26日、都内の時津風部屋で出稽古を行い、元大関の正代(31=時津風部屋)と朝乃山(29=高砂部屋)を相手に11番連続で取った。両膝のケガなどで4場所連続休場中の横綱は、夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)での復帰に向けて充実の稽古で感触を確かめた。

 関取10人による豪華な顔触れの申し合い稽古が始まってから約30分後、土俵に入った照ノ富士はすぐに正代を指名した。四股やすり足、筋力トレーニングなど入念な準備運動で汗を流してから登場。「当たる感触を確かめたかった」とこの日の“お目当て”の正代と連続で4番取った。最初は右四つ左上手からじっくり攻めて寄り切り、2番目以降は同じ形から一気に前に出る速い攻めを見せた。

 続いて朝乃山を指名。互いに得意の右四つで力を出し合い、照ノ富士の4勝2敗だった。一気に寄り切られた時には「お~強えぇ」と声を漏らす場面も。最後にもう一度正代を指名し、浅い両上手を引き付けて寄り切って計5番全勝した。2人の元大関を相手に連続で11番。全て立ち合い鋭く踏み込んで得意の左上手が引けており、状態の良さを感じさせる内容だった。

 夏場所には「出る予定」と意欲を示しており、春巡業でも少しずつ稽古に励んで調整を進めてきた。この日は前に出る馬力のある2人と肌を合わせ「悪くないと思う」と好感触。「まだぶつかり足りない感じ。下がった時はダメだったから、それは戻しつつ」と今後の課題も口にした。

 この日は、両膝を手術した昨年10月以降では初めてとなる他の部屋への出稽古。5月1日の番付発表以降の出稽古は解禁されるか未定だが「出られるなら行きたい」と意欲を見せた。順調な回復ぶりでまた一歩前進した一人横綱。完全復活の時は、着々と近づいている。

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2023年4月27日のニュース