笑顔満開!新十両・玉正鳳「遅く上がった分、長く相撲を取りたい」4部屋渡り歩いた遅咲きの29歳

[ 2023年1月25日 18:35 ]

新十両昇進会見で満面の笑顔を見せる玉正鳳(左)と片男波親方(撮影・前川 晋作)
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 日本相撲協会は25日、春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、落合(19=宮城野部屋)と玉正鳳(29=片男波部屋)の新十両昇進が決まったと発表した。

 モンゴル出身の玉正鳳は「うれしい気持ちをどうやって表していいのか分からないぐらいうれしい」と満面の笑みで喜びを爆発させた。29歳11カ月(番付発表時)での昇進は、外国出身力士としては鬼嵐に次ぐ史上2位の高齢記録。それでも「自分の中ではまだまだ30歳って若い気持ち。38歳の関取がバリバリやっているから」と笑った。38歳の関取とは、部屋の兄弟子で義兄にもあたる玉鷲のこと。“角界の鉄人”から多くのことを吸収して関取昇進につなげた。

 玉正鳳は、11年秋場所で春日山部屋所属として初土俵を踏み、その後部屋の閉鎖や不祥事などの影響で追手風部屋、中川部屋、片男波部屋と4部屋を渡り歩いた珍しい経歴を持つ。しこ名も「高春日」「種子島」「旭蒼天」と変え、片男波部屋に移籍してから現在の「玉正鳳」になった。自身の意志ではない部屋移籍に関しては「いろいろな部屋を渡り歩いて、いろいろな人と出会って、いろいろなことを教えてもらった。5人の師匠に教えてもらって凄くありがたい」とプラスに捉えている。そこで得たものは、心技体の「心」の部分。現在の片男波部屋に入り、師匠の片男波親方(元関脇・玉春日)に「感謝の気持ちが一番大事だと教えてもらった。心を磨くことを鍛えてもらった」と感謝した。

 所属力士4人中2人が関取という少数精鋭の片男波部屋。17歳の玉天翔、玉の寅と年齢差をあまり感じさせないという若々しさを持ちながら、関取最年長の玉鷲のような鉄人も目指している。「遅く上がった分、長く相撲を取りたい」。遅咲きの29歳は、初土俵から11年半かけてたどり着いた関取の地位での活躍を誓った。

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2023年1月25日のニュース