服部道子氏 全米女子アマV馬場咲希を絶賛「スケール大きい。今までの日本人にはないタイプ」

[ 2022年8月16日 04:00 ]

全米女子アマチュアゴルフ選手権最終日 ( 2022年8月14日    米ワシントン州ユニバーシティープレース チェンバーズベイ=6541ヤード、パー73 )

1番、ティーショットを放つ馬場(AP)
Photo By AP

 【服部道子さんが分析】アマチュア世界一を決める全米女子アマ選手権で、圧倒的な強さで37年ぶりの日本勢の優勝を飾った馬場咲希。その強さの秘密を37年前に日本人で初めて同大会を制した服部道子さん(53)が分析した。スケールの大きいゴルフは今までの日本人にはないタイプだと言い、若くしてのメジャー制覇にも期待を寄せた。

 凄いとしか言いようがないです。決勝は11アンド9。馬場選手のスケールの大きさを感じさせる圧勝でした。選手のレベルが上がった現在の女子ゴルフ界で、しかも強い選手同士がぶつかる決勝の舞台で、これだけの大差をつけて優勝するとは、想像もつきませんでした。

 私が勝った時は初挑戦で怖いもの知らず。その場に居られるのが楽しくて、思い切ってプレーできました。彼女も同じように勢いがあったと思いますが、私とはスケールが違います。1メートル75の高身長と長い手足を生かした大きなスイングアークで力まずに飛ばせます。上からクラブを振り下ろしてくるので、粘りのある洋芝も苦にしません。出球から弾道も高く、ピンポイントで狙う必要がある場所でも上から落として止めることができます。

 スイングはしなやかでリズムが良い。1Wからパターまで同じテンポで打てるので、方向性も安定しています。普通は飛ばそうとすると、どうしても力んでリズムを崩しがちです。その影響はショートゲームにも出ます。手打ちになったり、ボールにカツンと入りやすくなります。でも、彼女はしなやかに振って飛ばせるので、ショートゲームやパットが好循環になります。

 6月の全米女子オープンでは日本勢が苦戦する中、初挑戦でさらりと予選を突破。凄い選手が出てきたなという印象を受けました。

 今までの日本選手とはタイプが異なり、持っているエンジンが大きい。自然に高くて飛距離の出るボールを打てます。全米女子オープンのようなグリーンが硬くてピンの位置が難しい、ハードなセッティングのメジャー大会には強いと思います。まだ17歳。早い段階でメジャーで勝てるのではないかと期待しています。ただ、人生は長いのでスケールが大きい分、米国の大学で経験を積んでからプロになっても遅くない気がします。

続きを表示

2022年8月16日のニュース