日大出身・石岡弥輝也が伊勢ケ浜部屋入門 自身も膝の大ケガ乗り越え「横綱の生き方が響いた」

[ 2022年8月16日 19:10 ]

入門会見を行った石岡弥輝也(中央)と同席した照ノ富士(左)、伊勢ケ浜親方
Photo By 代表撮影

 日大を今春卒業した石岡弥輝也(23)が16日、大相撲の伊勢ケ浜部屋で入門会見を行った。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)と横綱・照ノ富士が同席する豪華な会見となった。石岡は師匠と同じ青森県出身で、照ノ富士と同じ鳥取城北高校の出身でもある。2人との縁が結んだ入門となり「師匠を始め横綱からもお話をいただいて、自分に一番合った部屋だと思った」と選んだ理由を説明した。

 石岡が6歳の頃に相撲を始めた地元・青森の「つがる相撲クラブ」はのちに「つがる旭富士ジュニアクラブ」と改称。伊勢ケ浜親方にとっては“直属”の弟子になる。「地元ですからね。何とか入ってほしいというのはずっと思っていた。いろいろな縁があるんじゃないかなと思っています。入門してくれたので、本当にありがたいと思っています」。子供の頃から目をかけていた“愛弟子”の決断に感慨を込めた。

 石岡は数々の全国大会で入賞するなど世代トップレベルの実力を持ちながら、度重なる膝のケガに苦しんできた。鳥取城北高2年時の全国高校金沢大会で左膝全十字靱帯(じんたい)を断裂。3年秋の国体では再度左膝を負傷。日大2年時には全国学生選手権団体決勝で右膝も痛めた。小さい頃からの夢だったプロ入りを諦めそうにもなったが、心の支えになったのは奇跡の大復活を遂げた照ノ富士の存在だった。「(膝を)両方ケガしているのに、そこから今は横綱なので、その人に指導されながらやったら絶対に間違いはない。横綱の生き方が僕には響きました」。膝の大ケガを乗り越えた先輩の姿に憧れ“弟子入り”を決めた。

 照ノ富士は、ケガに苦しんだ後輩に自らの経験を重ね「悔しさを今からぶつけていけばいいんじゃないかなと思います」と、試合に出られない時期が長かった分、大相撲の世界での活躍を期待した。「現役でやっている以上は胸を出して強くさせていきたい」と直々に指導することを明言した。

 今後は新弟子検査を受検し、秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)の前相撲で初土俵を踏む予定。「やっと自分の目標とか、夢の第一歩が踏み出せるかなと、自分でワクワクしています」と胸を躍らせる。目標とするのは照ノ富士ら6人いる部屋の関取衆。「みんな一人一人良いところがあるので、まねをして強い関取に必ずなれるようにがんばりたい」と力を込めた。


 ◇石岡 弥輝也(いしおか・みきや)1999年4月9日生まれ、青森県五所川原市出身の23歳。6歳の頃に青森・つがる相撲クラブで相撲を始め、つがる市立木造中3年時に全国都道府県中学生大会3位。鳥取城北高1年時に全国高校金沢大会8強。3年時に全国高校総体準決勝でチームメートのアマルサナー(現幕下・狼雅)に敗れ3位。全国選抜宇佐大会3位。国体4位。日大2年時に全日本大学選抜金沢大会準優勝。全国学生体重別大会135キロ未満級準優勝。全国学生選手権団体戦優勝(先鋒)。3年時に全国学生選手権団体戦優勝(中堅)。4年時に全国学生選手権団体戦3位(先鋒)。1メートル84、146キロ。ベンチプレスはMAX220キロを挙げるという。

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