小林陵侑 日本勢金メダル1号!長野の船木以来のV 五輪の魔物は?に「僕が魔物だったかも」
北京冬季五輪第3日・男子個人ノーマルヒル ( 2022年2月6日 国家ジャンプセンター )
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男子個人ノーマルヒル(ヒルサイズ=HS106メートル)で小林陵侑(25=土屋ホーム)が合計275・0点で、今大会日本選手第1号の金メダルを獲得した。個人種目では1998年長野五輪ラージヒルを制した船木和喜以来の快挙。1回目に104・5メートルで首位に立ち、2回目に99・5メートルを飛び、今季W杯最多7勝の力を見せつけた。
陵侑が中国の夜空をぶっ飛んだ。2本目を終えて金メダルが決まった瞬間、兄・潤志郎ら仲間に担がれ、日の丸の旗を手に笑顔がはじけた。スキー・ジャンプで日本人が24年ぶりに頂点に立った。
ミックスゾーンでなじみの記者を見つけた小林陵は「シビれましたか?ハハハ」と逆質問し、肩の力を抜いた。「2本とも集中してイメージ通り動けた。表彰台を争えるいいイメージが固まったので、ノリさん(葛西)戦法で試技は飛ばなかった」と振り返った。五輪の魔物は?の質問にも「僕が魔物だったかも」と高笑いした。
1回目に104・5メートルで首位。「凄くいいジャンプ」と振り返り、中継カメラに敬礼ポーズで応じた。「さすがに緊張しましたね」という2回目も99・5メートルにまとめると金メダルを確信し、右拳を振り下ろして叫んだ。
盛岡中央高までは複合選手として活躍したが、土屋ホームの葛西兼任監督に才能を見いだされてジャンプに専念した。16~17年シーズンはW杯にほぼフル参戦しながら30位以内に一度も入れず、0ポイントに終わった。「あの屈辱は一生忘れません」。17年夏、スロベニア合宿でレジェンド葛西から膝の使い方に関し“金言”を授かると大きく成長。初出場の18年平昌五輪のノーマルヒルで日本勢最高の7位。18~19年シーズンには男子W杯で個人13勝を挙げて初の総合王者へ駆け上がり、今季も7勝を挙げている勢いを北京に持ち込んだ。この日テレビ中継のコメンテーターとして会場を訪れた葛西兼任監督とも喜びを分かち合い、金メダルをかけてあげたいとの約束を果たせる。
4きょうだいをジャンプ選手に育ててくれた両親への感謝も大きい。19年にはW杯の賞金の一部で両親に高級SUV車を贈った。ジャンプを始めた頃、父が長距離運転で長野や北海道に連れて行ってくれたことへの感謝だった。高級車の次は金メダルで恩返しし「両親にも(メダルを)かけたい」と笑った。
くしくも2月6日は72年札幌五輪で笠谷幸生ら「日の丸飛行隊」が、表彰台を独占した記念日。伝説から50年、小林陵が日本ジャンプ史に新たな偉業を刻んだ。7日は混合団体、12日には個人ラージヒルが控える。「いいジャンプができたので、次の試合につなげたい」。25歳の翼は、さらに大きく羽ばたく。(武田 政樹)
▽日の丸飛行隊の表彰台独占 1972年2月6日、宮の森ジャンプ競技場で行われた札幌五輪のスキージャンプ70メートル級(現ノーマルヒル)で、日本勢が金、銀、銅メダルを獲得した。1本目でエースの笠谷幸生が最長不倒の84メートルを飛んでトップに立つと、青地清二が2位、金野昭次が3位、藤沢隆が4位と日本勢が上位に並んだ。スタート位置が下げられた2本目では、金野が2位、青地が3位と順位が入れ替わったが、外国勢の逆転は許さなかった。笠谷は落ち着いて79メートルを飛び、金メダル。日本勢が表彰台を独占し、「日の丸飛行隊」という言葉が生まれた。
◇小林 陵侑(こばやし・りょうゆう)1996年(平8)11月8日生まれ、岩手県八幡平市出身の25歳。
☆サイズ 1メートル74、59キロ。
☆スキー一家 父・宏典さんは元クロスカントリースキー選手。2大会連続五輪代表の兄・潤志郎(雪印メグミルク)、姉・諭果(ゆか、CHINTAI)、弟・龍尚(土屋ホーム)もジャンプ選手。
☆ジャンプ歴 小学3年から本格的にジャンプを始める。盛岡中央高まで複合選手。15年土屋ホームに入社後、ジャンプに専念。W杯は16年1月のザコパネ大会(ポーランド)でデビューし、7位入賞。
☆趣味 車、スニーカー集め、洋服、音楽、YouTube。
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