富士通 12年ぶり頂点、五輪代表・中村匠吾「プラン通り」4区で奪首

[ 2021年1月3日 05:30 ]

スポニチ後援ニューイヤー駅伝 第65回全日本実業団対抗駅伝 ( 2021年1月1日    群馬県庁発着=7区間100キロ )

4区で三菱重工の井上大仁(左)らと競り合う富士通の中村匠吾(代表撮影)
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 富士通が4時間48分52秒で12年ぶり3度目の駅伝日本一に輝いた。東京五輪男子マラソン代表の中村匠吾(28)が4区でトップに立つと、5区以降も安定したレースで逃げ切った。トヨタ自動車は、東京五輪男子マラソン代表の服部勇馬(27)が5区で区間賞を獲得したものの、4時間49分55秒で2位。旭化成は4時間50分32秒の3位で、5連覇はならなかった。

 2度目の東京五輪イヤーは、最高の幕開けだった。マラソン代表の中村匠はエースが集う4区(22・4キロ)に登場。井上(三菱重工)、鎧坂(旭化成)と競り合ったが、残り3キロのスパートで勝負を決めた。区間2位タイの好走で首位に浮上して5区につなぐと、チームはそのまま歓喜のフィニッシュへ。「いい位置でもらうことができたし、プラン通りの走り」と振り返った。

 20年元日、富士通の姿は上州路になかった。19年東日本実業団対抗駅伝で17位に沈み、ニューイヤーの出場権を獲得できず。中村匠は五輪代表を決めたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の疲労を考慮され東日本は走らなかったが、責任は感じていた。「チームとして、悔しさを晴らしたい気持ちでやってきた」。熱い思いを推進力に変えた。

 新型コロナウイルスの影響で1年延期となった東京五輪。8月8日の本番を見据え、2月28日にはびわ湖毎日マラソンに出場する。「勝負にこだわりたい。勝つことで練習の成果を確認できる」。チームを日本一に導き、晴れやかに夢舞台への準備を加速させる。

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