藤田寛之のレッツビギン!!実践編ミススポーツ上達の道【第8回 50ヤードアプローチを成功させる方法】

[ 2020年11月20日 12:00 ]

アプローチについて解説する藤田寛之プロ(左)
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 今回のテーマは、ピンまで残り50ヤードからのミスを防ぐ方法です。パー5の第3打など、いろんな局面でこの距離が残ります。それだけに、その位置から2回、あるいは3回でホールアウトできればスコアは自然と縮まります。藤田寛之プロによれば、体幹を使ったスイングが大切とのこと。ミス日本ミススポーツの田中絵梨果さんに対処法を指導しました。進行役をジミー常住氏が務めます。この機会に読者のみなさんも、正しい打ち方をマスターしましょう。

 常住 今回は50ヤードからのショットに挑戦します。距離感を調節することがいかに大変かを知るためにも、まずは田中さんに1球打ってもらいましょう。

 田中 はい、頑張って挑戦します!

※予想外にナイスショット!ところが、ボールはグリーンをオーバーしてしまいました。

 常住 悪くなかったと思いますが、藤田プロから見てどうでしたか?

 藤田 ちょっと腕を使い過ぎていましたね。やはり手だけでクラブを動かすと、クラブヘッドの入り方がまちまちになるので、距離感が安定しないだけでなく、トップやダフリといったミスも出ます。まずは両脇を完全に体にくっつけた状態で構え、上半身を動かすことで腕とクラブが自動的に動くスイングを身につけましょう。

 常住 そのために有効なドリルはありますか?

 藤田 練習場でボールを打つ際、両脇にタオルやヘッドカバーを挟んだ状態でスイングしてみましょう。両脇が無理なら右脇か左脇のどちらか一方でも構いません。その状態で50ヤードの距離を打ちます。手打ちになると脇に挟んだタオルやヘッドカバーが落ちるので、何球か続けていくうちに体幹を使うようになります。できれば、腕があることを忘れるぐらいになると、ショットのコントロール性が上がりますね。

 田中 距離をコントロールしようとすると、どうしても手を使ってしまうんですよね。

 藤田 それは仕方がないと思います。初心者だけでなく、アベレージゴルファーでも手打ちの人はたくさんいますから。

 常住 アベレージゴルファーにとっても50ヤードの距離を打つときに、ミスをするんじゃないかという不安を感じる人は少なくありません。その不安を消すにはどうしたらいいでしょう。

 藤田 まずは手打ちを避けることです。さらに、スイング中に体の軸をブラさないようにしましょう。右膝、あるいは左膝を正面に向けた状態にしておくと、下半身の無駄な動きを抑えられます。このとき、膝の角度も変わらないようにキープするのがポイントです。下半身が安定すると、ショットも安定するのでミスをする確率も低くなります。

 常住 スイング中の緩みを抑える方法は?

 藤田 緩む人はダウンスイングからインパクトにかけてスイングスピードを抑えがちです。本来、バックスイングとフォロースルーの大きさは5対5ですが、緩む人は7対3や8対2になっています。それを矯正するために、最初はバックスイングが3、フォロースルーが7の割合でスイングしてみましょう。フォロースルーを大きくすることでヘッドスピードが加速するので緩みがなくなります。しっかりと振り切れるようになったら、5対5に戻します。あとは距離に応じた振り幅で打つだけです。私にとっての50ヤードは右肩から左肩までのスイング幅になります。

 (取材協力=静岡・葛城ゴルフ倶楽部)


 ◆藤田 寛之(ふじた・ひろゆき) 1969年(昭44)6月16日生まれの51歳。福岡県出身。15歳でゴルフを始め専修大を経て92年プロ入り。97年サントリーオープンでツアー初V。12年には年間4勝をマークし賞金王に輝く。20代は1勝だったが、30代で5勝、40代で12勝と年齢を重ねるごとにプレーヤーとしての凄みを増している。昨年は優勝こそなかったものの、賞金ランク18位で23年連続賞金シードを獲得。1メートル68、70キロ。

 ◆田中 絵梨果(たなか・えりか) 1997年(平9)11月30日生まれ、神戸市出身の22歳。1月のミス日本コンテストで「ミス日本ミススポーツ」に輝く。特技は英語(英検1級)、サッカー、ドラゴンボート。1メートル72。

 ◆ジミー・常住=本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ) 1981年(昭56)12月15日生まれの38歳。東京都出身。5歳でゴルフを始め米マーセッド・カレッジ留学を経て、12年日本プロゴルフ協会(PGA)の指導者ライセンスを取得。1メートル70、70キロ。

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