白血病を乗り越えて復活した世界のトップ・アスリート

[ 2019年2月12日 17:00 ]

白血病が「完全寛解」となったNHLのボイル選手(AP)
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 世界には白血病を乗り越えて復活したトップ・アスリートが数多く存在している。

 2008年8月21日。北京五輪で採用された新種目「オープンウォーター(10キロのスイミング)」を制したのは当時27歳のマーテン・ファン・デル・ワイデン(オランダ)だった。

 2メートル2の大型スイマーとしてジュニア時代から注目されていたワイデンは、19歳のときに白血病と診断されていったん競技を中断。しかし化学療法と骨髄移植を受けてその2年後にカムバックを果たし、五輪だけでなく世界選手権のオープンウォーター(25キロ)でも表彰台の真ん中に立った。

 日本の八村塁(ゴンザガ大3年)が活躍している全米大学バスケットボール界でも前向きに頑張っている選手がいる。

 テキサス大のガード、アンドリュー・ジョーンズ(20=米国)は1年生のときにすでにNBA各球団から注目を集めていた。

 しかし2017年1月に白血病と診断されて人生の岐路に立った。練習後に襲ってくる疲労感に耐えられなくなったことが病気発見のきっかけ。それでもヒューストンにあるがん専門の大学病院で2年ががりの医療プログラムを受けながら、通信教育に切り替えて大学の授業をこなし、今季開幕前のチームのキャンプに戻ってきた。しかもダンク・シュートができるまでに復活。治療の兼ね合いで今季の出場は2試合にとどまっているが、「回復するまでには時間がかかるけれど、自分は楽観的だ」と前向きな姿勢を見せている。

 北米アイスホッケー・リーグ(NHL)で今月6日に成立したトレードでデビルスからプレデターズに移籍したフォワード(センター)のブライアン・ボイル(34=米国)もまたスポーツ界の「がんサバイバー」の1人。2017年シーズンの開幕前、ジョーンズ同様に疲労感が抜けないために精密検査を受けたところ「慢性骨髄性白血病」と診断された。

 以来1年1カ月におよぶ治療を受け、「完全寛解(すべての病変がなくなり、新たながんが出ていない)」という状態までたどりついた。ボイルの場合、治療を受けながら競技生活を続行。パックを追うその姿に「患者」という雰囲気は漂ってこない。

 今季NFLの49ersに在籍したオフェンス・タックルのション・コールマン(27=米国)はオーバーン大に入学したときに白血病と診断され、治療のために2シーズンを全休。しかし3年生のシーズンから出場するようになると、1メートル96、141キロの巨体を生かして最前線で奮闘した。治療のための時間は必要だが、白血病であっても自分がかつていた“立ち位置”に戻ってくるのは可能。それは多くの選手たちが証明している。

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