錦織、ファイナル圏再浮上!エルステバンクOP決勝進出

[ 2018年10月28日 05:30 ]

男子テニス エルステバンク・オープン ( 2018年10月27日    ウィーン )

シングルス準々決勝でドミニク・ティエムと対戦する錦織
Photo By 共同

 シングルス準決勝で、世界ランキング11位で第5シードの錦織圭(28=日清食品)が、予選上がりの世界71位のミハイル・ククシュキン(30=カザフスタン)を6―4、6―3で下し、今季3度目の決勝進出を決めた。年間成績上位選手が出場できるATPツアー・ファイナル(11月11〜18日、ロンドン)の出場権争いでは“圏内”の9位に再浮上。2年8カ月ぶりのツアー12勝目にも王手をかけた。

 シーズン終盤になってプレーも、そして最終戦出場に向けた歯車もかみ合ってきた。ラインをかすめるバックハンドのストレートで試合を決めると、錦織は右手を強く握りしめた。

 「タフな相手だった。楽に見えたかもしれないが、難しい場面もあった」。予選から勝ち上がってきたククシュキンの勢いを切れのあるプレーで食い止めた。安定したサービスゲームは隙を与えず、第1セットは5―4で迎えた第10ゲームをブレーク。第2セットも出だしで3―0とリードを奪い、最後までブレークを許さなかった。

 世界7位で第1シードのドミニク・ティエム(25=オーストリア)と激突した前日の準決勝も、地元の大声援を受ける相手に「ほぼ完璧」という内容で6―3、6―1の快勝。「この数試合はいいプレーができている。初出場の大会で決勝に進出できて本当にうれしい」と自信は深まった。ティエム戦の勝利によって、2回戦で敗れたイスナーを抜いて最終戦、ツアーファイナルの出場ランキングでは9位に再浮上した。出場枠は8枠だが、出場権を得たデルポトロ(アルゼンチン)が右膝蓋(しつがい)骨骨折のために欠場が濃厚。実質的には9位がボーダーラインで、錦織とイスナーで最後の1枠を争っている。

 最終戦に向けては今大会とポイント配分の大きな来週のマスターズ・パリ大会を残すのみ。その前にすべきことはもう1つ。3週間前の楽天ジャパン・オープンを含めてツアー決勝では8連敗中。そろそろ区切りをつけても良い頃だ。

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2018年10月28日のニュース