男子は渡辺 女子は藤沢が優勝 かすみがうらマラソン兼国際盲人マラソン

[ 2018年4月16日 05:30 ]

男子フルマラソンで優勝した渡辺清紘(左)と女子フルマラソンで優勝した藤沢舞
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 スポニチ創刊70周年記念大会「かすみがうらマラソン兼国際盲人マラソン」は15日、茨城県土浦市川口運動公園陸上競技場発着で2万4051人がエントリーして行われ、男子フルマラソンは渡辺清紘(31)が2時間23分5秒で初優勝。同女子は藤沢舞(43=エクセルAC)が2時間45分54秒で8年ぶり2度目の栄光に輝いた。盲人の部は高橋勇市(52=三菱商事)が2時間50分47秒で初優勝した。

 <男子フルマラソン>箱根駅伝出場経験もある渡辺が独走でゴールテープを切った。「最初から優勝は狙っていた」と喜びに浸った。山梨学院大時代には09年箱根駅伝で6区を走り10位。同区間を学連選抜として走った同級生の川内優輝には今なお刺激を受けている。「川内君は同じ学年。活躍を聞くとまだまだ自分も頑張れるかなという感覚になる。東京五輪に絡めるよう上を目指したい」と意気込んでいた。

 <女子フルマラソン>満面の笑みでゴールテープを切った。8年ぶり2度目の優勝を飾った藤沢は、2時間45分11秒の自己ベストにあと43秒と迫る納得のタイムで「合格です」と振り返った。1キロ3分55秒のペース配分通り、安定したレース運び。主戦場は100キロで、9度目の世界選手権出場を懸けてサロマ湖ウルトラマラソン(6月24日)に臨む。「日本代表、なりたいです」。自身101回目のフルマラソンを制した43歳は、世界へ向けて目を輝かせた。

 ○…公務員ランナー川内優輝のものまねで有名な芸人のM高史(33)が盲人ランナーの伴走を務めた。自身も2時間40分34秒の記録を持ち、障がい者スポーツ指導員の資格を持つなど伴走者としては折り紙付き。「ものまねの力が生きている」と、伴走する村上守さん(50)の歩幅やリズムを“完コピ”した。目標の5時間切りを達成し、「村上さんは初マラソンとは思えないくらい冷静でした。凄く気持ちよく走れました」と笑顔で話した。

 ○…バルセロナ五輪女子マラソン銀メダルの有森裕子さん(51)がゲストとして18回連続出場し、フルマラソンで11キロ地点まで走ると、その後はハイタッチでランナーと触れ合った。開会セレモニーでは「準備してきたことを発揮しましょう。疲れたら膝を上げる意識を。スタート前は腿に手を置いてさすりながら膝を上げ下げすると、体温が下がるのを避けられる」とアドバイスを送った。また君原健二氏(77)、中山竹通氏(58)ら往年の名ランナーが盲人の部で伴走を務めた。

 4大会連続でオフィシャルパートナー(シルバー)となった三菱商事がブースを展開した。14年に設立した障がい者スポーツ応援プロジェクト「DREAM AS ONE.(ドリーム アズ ワン)」の取り組みを紹介。射的コーナーも設置して盛り上げ「障がい者スポーツを多くの人に知ってもらいたい」との思いを届けた。さらに社員約30人が給水ボランティア、2人が伴走、2人が救護ボランティアで参加。高橋勇市がフルマラソンB│1(全盲)男子で優勝した。

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