東京五輪マラソン代表選考 男女2枠は一発勝負、残りは記録上位

[ 2017年4月19日 05:30 ]

東京五輪への決意を語る瀬古利彦・強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダー
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 日本陸連は18日、20年東京五輪のマラソン代表選考で19年9月以降に開く選考大会「グランドチャンピオン(GC)レース」で男女各2人を選出することを柱とした新方式を発表した。GCレースの開催地は東京五輪のコースを想定しているが、現時点では未定。残る1枠は19年秋から20年春までの男女各3大会「GCファイナルチャレンジ」記録最上位に決まる。

 今夏から19年春まで行われる大会を「GCシリーズ」として陸連が定めたタイムや順位をクリアした選手がGCレースへの出場権を得る。また今夏世界選手権入賞者、18年アジア大会メダリストに加え、GCレースに向かう過程でより高いレベルの記録(男子は2時間8分30秒以内など)を出した選手は「ワイルドカード」として自動的にGCレースに出場できる。

 異なるレースの成績を比較した従来の方式から大きく転換し、基準を明確にした。一発選考の要素を取り入れ「調整能力」や「勝負強さ」を要求した上で複数レースの「経験」も必要となる2段階の選抜方式となった。

 瀬古利彦リーダーは「東京五輪で日本のお家芸のマラソンでメダルを獲りたい。(64年東京五輪マラソン銅メダリストの)円谷(幸吉)さんのあとを誰かに継いでほしい。3年かけて強化しないと間に合わない」と決意表明した。

 ≪2段階選抜で集中強化≫20年東京五輪へ向けて一新された代表選考方式は、よりマラソンに集中した強化の枠組みとなっている。過去の五輪から、選考会で1度好走しただけでは本番での好成績は望めないと分析し、2段階の選抜方式を導入した。河野匡長距離マラソンディレクターは円谷さんが五輪シーズンに計4度のマラソンに臨んで常に安定した成績を残していたデータを明示し「円谷さんはそれぐらい覚悟が決まっていた。常にマラソンを意識してもらう。それがメダルを獲得するための手だて」との姿勢を明確にした。

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2017年4月19日のニュース