奈紗 父も舌巻く今季の躍進…人生急変「ピコ太郎と奈紗くらい」

[ 2016年12月8日 05:30 ]

アメリカから帰国し、報道陣に囲まれる畑岡奈紗
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 米女子ゴルフツアーの最終予選会(米フロリダ州)で14位に入り、来季ほとんどの試合に出場できる権利を得た畑岡奈紗(17=フリー)が成田空港に帰国した。来季の目標としてシード権獲得、1勝、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを掲げた17歳は、オフに体力と英語力強化に励む方針だ。

 日本人最年少で米ツアー出場権を獲得した畑岡は帰国早々大きな夢を語った。「世界ランキング1位になりたい」と将来的な目標を掲げると、来季に向けては「シードを獲りたい。できれば1勝したい」とし、さらに「ルーキー・オブ・ザ・イヤーも獲れれば良い」と3つの標的に狙いを定めた。

 ルーキー・オブ・ザ・イヤーはソレンスタム、ウェブ、朴セリら名選手が過去の受賞者に名を連ねる。14年はコ、今年は田仁智が受賞。日本人の受賞者は90年の小林浩美だけ。宮里藍も手にしていないタイトルだ。

 最終予選会は3日目に単独首位に立ちながら4日目と最終日に崩れ14位。「全体的にまだまだ足りない」と反省も多い。特に感じたのが海外勢とのパワーの差。「飛距離も最低15ヤードは伸ばしたい」と話しオフに下半身を中心に鍛える意向。「言葉の壁も感じた」。米ツアー転戦は「1人になることが多くなる」だけに英語力は重要だ。「1日15分とか30分とか英語を聞いたり英会話教室にも行きたい」と英語習得に意欲は十分だ。

 26日から1月5日までマレーシアで合宿を行う。クアラルンプール到着後は合宿地イポーまで鉄道で移動するが、畑岡ら学生6人だけで行動する。父・仁一さん(51)は「英語を磨く良い機会になる」と話した。

 アマチュアで初めて日本女子オープンに優勝して注目度が急上昇。「2カ月でこんなに人生が変わったのはピコ太郎さんと奈紗くらい」と仁一さんが話すほどだ。オフも表彰、取材などで多忙。指導を受けた中嶋常幸(62)にはメールで報告し「良かったね。しっかり頑張ろう」と返事をもらったが来週は中嶋主宰のトミーアカデミーの合宿にも参加する。

 来季は開幕戦ピュアシルク・バハマ・クラシック(1月26日開幕、バハマ)から参戦予定。NASAの新たな戦いが始まる。

 ≪藍&さくらも1年目から「勝つ」≫05年の最終予選会を1位で突破した宮里藍は帰国時にルーキーイヤーの目標を聞かれて「まずはシードを獲ること。チャンスがあれば勝ちにいきたい」と答えた。また14年の最終予選会で11位に入った横峯は「1勝できるように頑張る」と抱負を口にしている。いずれも勝利への意欲を見せているが、ただ、この2人はすでに日本ツアーでプロとして実績を積んでからの米ツアー挑戦だった。

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