サンダー、ファイナル進出王手 ウエストブルックがトリプルダブル

[ 2016年5月25日 14:52 ]

トリプルダブルを達成したサンダーのウエストブルック(AP)

 NBAは24日にオクラホマシティーで西地区決勝の第4戦を行い、3位のサンダーが第2戦に続いて1位ウォリアーズに118―94(前半72―53)で快勝。ホームで連勝してシリーズ成績は3勝1敗となり、4年ぶり2度目(スーパーソニックス時代を含めると5度目)のファイナル進出に王手をかけた。

 前半の72点はチーム記録となった第3戦と同じで、2試合連続で72点以上をマークしたのは87年のレイカーズ以来。ラッセル・ウエストブルック(27)が41分出場して36得点11リバウンド11アシストをマークし、今プレーオフでは初(レギュラーシーズンでは18回)のトリプルダブルを達成した。ケビン・デュラント(27)も26得点11リバウンドをマーク。本来は“守備の人”だったアンドレ・ロバーソン(24)もプレーオフ自己最多の17得点と12リバウンド5スティールを記録するなど、攻守両面で勝利に貢献した。

 ウエストブルックがトリプルダブルを達成した今季19試合でサンダーは全勝。地区準決勝(対スパーズ戦)の初戦では32点差で大敗を喫したが、そこからチームは息を吹き返してファイナル進出を視界にとらえた。

 敗れたウォリアーズは今季73勝(9敗)の史上最多勝利を挙げながら、ここ2試合の合計では52点差(28点+24点)をつけられるなど55勝(17敗)のサンダーに大苦戦。プレーオフで2試合連続で20点差以上で負けたのは、1972年の西地区準決勝(対バックス=第2戦と第3戦)以来となった。

 ステファン・カリー(28)とクレイ・トンプソン(26)はサンダーのディフェンスに四苦八苦。ボールを持たない時でもロバーソンらに執ようにマークされ、時には“走路”さえふさがれるほどプレッシャーを受けた。カリーは39分出場して19得点を稼いだが、フィールドゴール(FG)の成功は20本中6本。今季リーグ歴代最多の402本を成功させた3点シュートは10本中2本しか決まらなかった。ターンオーバーも6回犯し、ノーマークのレイアップもミスするなど2年連続シーズンでMVPに選出されたシューターとしては不本意な内容。トンプソンはチーム最多の26得点をマークしたが、第2Q4分で3つ目の反則を犯してファウル・トラブルを招き、プレータイムは29分に限られた。

 昨年のファイナルでMVPとなったアンドレ・イグダーラ(32)は8得点。コートに出ていた34分間でチームの得失点は「マイナス32点」と最も悪い数値に終わり、最後まで精彩を欠いた。

 NBAのプレーオフで1勝3敗となったケースは232回目。過去231回でシリーズを逆転したのは昨年のロケッツ(西地区準決勝=対クリッパーズ)を含めて9回しかなく、V確率は3・9%にまで低下した。シーズン最多勝を挙げ、ファイナル連覇を目指して突入した今ポストシーズン。地元オークランドで迎える26日の第5戦は崖っ縁での一戦となる。

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