不正知っていた MVP男に出場停止処分 チームにも史上最高額に並ぶ罰金

[ 2015年5月12日 15:23 ]

4試合出場停止処分を科せられたNFLペイトリオッツのブレイディー(AP)

 NFLは11日、スーパーボウルでMVPに輝いたペイトリオッツのQBトム・ブレイディー(37)に対して今季開幕から4試合の出場停止処分を科した。

 スーパーボウル出場を決めたコルツとのAFC決勝(1月18日)で、ペ軍スタッフが意図的にボールの空気圧を減らし、その不正行為をブレイディーも知っていたとして処分に踏み切ったもの。NFLはペイトリオッツに対しても史上最高額に並ぶ100万ドル(約1億2000万円)の罰金と、ドラフト指名権(16年の1巡目と17年の2巡目の2回分)のはく奪という厳罰を科した。

 また実際に自分を「Deflator(減圧する人)」と呼んでいたスタッフには無期限の追放処分を通告。「デフレートゲート(deflategate)」と称されるこの一件に対して、グッデル・コミッショナーは「あらゆる角度から議論を重ねた結果、これらの結論に至った」と述べ、ウェルズ捜査官の指揮による調査結果についても「この報告書(全243ページ)は徹底かつ独立した調査に基づくものであると信頼している」と評価した。

 AFC決勝でペイトリオッツは45―7でコルツに快勝。空気圧をリーグの規定値以下に減らしたのは、寒さでボールが硬くなって握りづらくなるのを嫌うブレイディーの意向をくみとったものとされており、シーホークスと顔を合わせたスーパーボウルの直前に問題が発覚していた。ブレイディーは当初「空気圧の変更などしていない」と全面否定。しかしリーグ側は“有罪”を宣告し、重い処分に踏み切った。

 代理人によればブレイディーは処分不服として提訴するかまえ。なお処分が有効となった場合、ブレイディーは9月10日の開幕戦(対スティーラーズ)を含む4試合には出場できず、皮肉にも復帰できるのはコルツと対戦する10月18日からとなる。

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2015年5月12日のニュース