松山 帝王設計の好相性コース、米初勝利の再現いける

[ 2014年8月7日 05:30 ]

練習ラウンドで笑顔を見せる松山

 男子ゴルフの松山英樹(22=LEXUS)は5日、今季メジャー最終戦の全米プロ選手権に向け、9ホールの練習ラウンドを行った。会場となる米ケンタッキー州ルイビルのバルハラGC(7458ヤード、パー71)は、初優勝を飾ったメモリアル・トーナメントのコースと同じジャック・ニクラウス氏(74)が設計。マネジメント&ショットの両面が求められる中、相性の良さを生かして勝ちに行く。

 らしくないショットが疲労を物語っていた。コース入りした4日は「ゆっくり寝て疲れは取れた」と話していた松山。だが、先週のブリヂストン招待からの疲れは明らかで、フェアウエーからアイアンでダフリ、ティーショットを“池ポチャ”した。9ホールを終えると、他の日本選手と合流する予定もあったが睡眠を優先。宿舎へ戻り、夕方の練習も回避した。

 この日は精彩を欠いたが、松山におあつらえ向きなコースだ。バルハラGCはメモリアルのコースと同じニクラウス氏の設計。コースを知る石川も「随所にミュアフィールド・ビレッジGCっぽい雰囲気を感じる」と話す。木々でセパレートされた部分を除けば、コース内に小川が流れた美しい景観はうり二つ。グリーンは小さくうねり、ピンと同じ面に乗せるショット力が求められる。だが、松山はブリヂストン招待で「このショットが初日からできればパットが悪くても上にいける」と頼もしい言葉を残しているだけに期待は高まる。

 視察したプロコーチの内藤雄士氏も「ザ・ニクラウスという感じのコース」という。「リスクと報酬がはっきり」としているのが特徴で、7番パー5はその象徴。第1打を浮島に運べば最短距離となり、250ヤード前後から2オンを狙える。一方、フェアウエーのルートは第1打で池を回避できるが、2打目は300ヤード近く残り2打目でチャンスにつけるのは難しい。パー5でのバーディーは優勝の鍵を握る。それだけに状況判断したマネジメントが試される。

 同じ会場で行われた00年大会はタイガー・ウッズが18アンダーで優勝。くしくもウッズは同年のメモリアルでも勝っている。“帝王”が手掛けたコースでの開催はこの上ない条件だ。開幕を見据えた22歳は、「しっかりと木曜日に合わせてやりたい」と話したように、充電を完了させてウッズと同じ勝利の道をたどる。

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