藍 “最注目ペアリング”貫録の主役!73で3差発進

[ 2014年5月9日 05:30 ]

3番、バーディーパットを決めガッツポーズする宮里藍

女子ゴルフツアー ワールド・レディース・サロンパス・カップ第1日

(5月8日 茨城県つくばみらい市 茨城ゴルフ倶楽部西コース=6630ヤード、パー72)
 今季国内メジャー初戦で、宮里藍(28=サントリー)は3バーディー、4ボギーの73で首位と3打差の14位スタートとなった。計27パットと得意のパットに復調の兆しが見えるなど、納得のラウンドとなった。4月のKKT杯バンテリン・レディースでツアー史上最年少優勝した15歳の勝みなみ(鹿児島高1年)は宮里と同組で回り、1バーディー、11ボギーの82で115位と大きく出遅れた。70で回ったフォン・シャンシャン(24=中国)が首位に立った。
【第1R成績】

 先輩として、プロとしての貫録を見せつけた。今季国内初戦の宮里は「全体を通していいプレーができた」と納得の表情。昨年の賞金女王の森田理香子、ツアー史上最年少優勝を飾った勝みなみとの“最注目ペアリング”で、主役を演じたのはやはり宮里だった。

 ナイスカムバックだった。インスタートの10番は12メートルから3パットでボギー発進。風速7メートルを超える強風に「苦戦した」と言うように、14、16番もボギーで3オーバーまで後退した。森田、勝もボギーが続いていたが、日米通算24勝はここから違いを見せた。17番パー5で残り60ヤードの第3打をSWで30センチにつけてバーディーを奪うと、後半の3番でも4メートルを沈めてバーディー。6番パー3は「2人がアイアンで打ったが思ったほど転がらなかった」と見極め、6Uで30センチにつけてイメージ通りスコアを伸ばした。最終9番でボギーを叩いたが「うまくマネジメントできた」と胸を張った。自分に憧れている勝には11番の第1打を打った後に声を掛けて談笑するなど、後輩に気を配る余裕もあった。

 パットの名手として知られる宮里だが、今季は不調が続いている。大会前の今月1日に地元・沖縄へ戻り、父でコーチの優さんと原因を追究すると、インパクトで手首が緩んでいたことが判明。そこで、優さんが(1)体幹を動かさないこと(2)手首を緩めないこと(3)機械的に何も考えないでストロークすること――の3カ条を提示すると調子は上向いた。18ホールをついて回った優さんも「パットはストロークも問題なかった」と及第点を与えた。

 この日は昨年より1000人以上も多い約4800人の観衆が詰めかけた。練習後にはサインを求めて長蛇の列ができるなど、女子ゴルフ界をけん引してきた第一人者の人気は衰え知らずだ。“藍ちゃんフィーバー”に「ゴールデンウイーク明けだから(観衆は)そんなに入らないかと思っていたが、いい意味で期待を裏切られた。うれしいですね」とニッコリ。たくさんの応援を背に「天候などの状況に合わせたゴルフができれば」と09年のSANKYOレディース以来5年ぶりの国内ツアー優勝へ突き進む。

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2014年5月9日のニュース