日馬富士いきなり正念場!難敵栃煌山、妙義龍と2連戦

[ 2013年1月12日 06:00 ]

横綱・日馬富士は安美錦(左奥)を太刀持ちに従え野見宿禰神社で不知火型の奉納土俵入りを行った

 大相撲初場所(13日初日、東京・両国国技館)の取組編成会議が11日に行われ、横綱・日馬富士(28=伊勢ケ浜部屋)は初日に小結・栃煌山(25=春日野部屋)、2日目に西前頭筆頭・妙義龍(26=境川部屋)と当たることになった。対戦成績は栃煌山に7勝6敗、妙義龍には3勝2敗で、復権を期す横綱にとって試練の序盤となる。史上4位タイの24度目の優勝を目指す横綱・白鵬(27=宮城野部屋)は初日に新三役の松鳳山(28=松ケ根部屋)の挑戦を受ける。

【星取表】

 寒風吹きすさぶ中、日馬富士は相撲の始祖を祭る東京都墨田区の野見宿禰(のみのすくね)神社で奉納土俵入りを行った。「引き締まります。努力して一生懸命頑張っていきたい」とあらためて初場所での活躍を誓ったが、表情は曇ったまま。相撲の神様は甘くない。取り巻く状況は厳しさを増すばかりだ。

 初日は栃煌山が相手。新横綱だった先場所は寄り切りで退けたが、それまでは6勝6敗と互角だった。初顔合わせが大関昇進後だったことを考えると、全く油断できない。2日目の妙義龍も難敵だ。先場所は土俵際ですくい投げを食らって敗れた。嫌な相手を迎え撃つことになった。

 調整も不十分だ。9日の二所ノ関一門の連合稽古では大関・稀勢の里に6連敗。横綱らしさは見えなかった。10日の朝稽古は風邪による発熱で休んだ。この日は体調について「大丈夫」と強がったが、土俵入り後に病院に直行するなど万全には程遠い状態。稽古不足による不安も否めない。

 新横綱場所は9勝止まりで、厳しい視線にさらされた。7日の横綱審議委員会による稽古総見では、鶴田卓彦委員長から「1桁ならば一言二言、気合を入れないといけない。個人としても委員会としても激励する」と厳しく通告された。そんな状況下で迎える初場所。日馬富士は難敵との取組にも「自分の相撲でいきたい」と苦手意識は全く口にしなかった。それはせめてもの横綱のプライドだろう。だが、連敗を喫するようなら進退問題となるのは必至。日馬富士の相撲人生にとって試練の2日間となる。

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2013年1月12日のニュース