湯浅、回転3位 アルペン男子日本勢6年半ぶり表彰台

[ 2012年12月20日 06:00 ]

W杯男子回転第3戦で3位に入り、喜ぶ湯浅直樹

 アルペンスキーのW杯男子回転第3戦は18日、イタリア・マドンナディカンピリオで行われ、湯浅直樹(29=スポーツアルペンク)が2回の合計1分44秒78で3位に入った。湯浅がW杯で表彰台に立つのは初めて。アルペン男子の日本勢の表彰台は、06年3月に回転で佐々木明(ICI石井スポーツ)が2位となって以来4人目の快挙となった。

 06年トリノ五輪で7位入賞をつかんでから、湯浅は速さと確実性を両立させようと滑りを改良。その成果がようやく発揮された。10年バンクーバー五輪は出場を逃したが、11年世界選手権で6位、昨季W杯で2度の5位と着実に進歩してきただけに「これは奇跡ではない」と強調した。

 アルペンW杯の常連でただ一人使用する日本メーカーのスキーを自在に操り、冷える夜の急斜面を切り裂いた。1回目は26位だったが、2回目は2番目のタイムをマーク。素早いターンで方向を変えて次の旗門を狙い「いつもの僕らしい滑りができた」と誇らしげだった。

 ライトナー・チーフコーチが「本当なら3、4カ月は休ませたい。滑れているのが信じられない」と言うほどの腰痛を抱えながらの快走で、上位15人の第1シード入りにあと一歩と迫った。来年2月の世界選手権は過去にトップ10が3度ある相性のいいシュラートミング(オーストリア)だけに期待がふくらむ。

 ▼全日本スキー連盟古川年正競技本部長の話 最高のクリスマスプレゼント。アルペンはなかなか表彰台がなかったが、光が見えてきた。日本スキー全体が上昇機運だ。

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