17歳がV宣言!101年ぶり快挙へ4差8位浮上

[ 2012年6月18日 06:00 ]

<全米OP>首位と4打差の8位に浮上したホスラー

USPGAツアー 全米オープン第3日

(6月16日 米カリフォルニア州サンフランシスコ オリンピッククラブ(7170ヤード、パー70))
 アマチュアの17歳、ボウ・ホスラー(米国)が101年ぶりの最年少優勝記録更新に望みをつないだ。4バーディー、4ボギーの70をマークし、首位と4打差の通算3オーバー、213で8位に浮上した。首位には通算1アンダーでグレーム・マクダウエル(32=英国)とジム・フューリク(42=米国)が並び、75と崩れたタイガー・ウッズ(36=米国)は通算4オーバーの14位。藤田寛之(43=)は通算9オーバーの47位に後退した。

 最終18番のグリーンにたどり着くと、17歳の高校生はスタンディングオベーションで迎えられた。2度目の挑戦の全米オープンは地元カリフォルニアでの開催。イーブンパーで耐え、優勝戦線に残ったホスラーは「素晴らしい一日でした。皆さんの応援がどれほど力になったか言い表せない。いつも少しナーバスな気持ちでスタートしますが、心地よい気分で戻ってこられてうれしい」とあどけなさの残る表情を崩した。

 好調なショットに加えて強気のパットが光った。4バーディーは全てボギーを叩いた次のホールで奪い返した。8メートルの下りをねじ込んで4個目のバーディーを奪った14番では大きなガッツポーズ。「ボギーの後に取り返すことを心がけている。いつもそんなにうまくいかないけど、それが“ボギー列車”から逃れる鍵」。3日間で全体3位となる10バーディーを稼いだように、難セッティングを恐れず攻めの姿勢を貫いたことが奏功した。

 1メートル80、74キロの体形はややポッチャリ気味。歯には矯正器具が光っている。昨年の世界ジュニア選手権を制したが、まだまだ心身ともに成長過程で、将来の活躍を期待される大器だ。

 最終日は首位と4打差で迎える。ベストアマの目標は変わらないと言いながらも、「今の僕のゴールはこのトーナメントで優勝すること」と高らかに宣言した。全米オープンの最年少優勝記録は実に101年前、1911年のジョン・マクダーモットの19歳。アマチュアの優勝も過去9度あるが、79年前の1933年のジョン・グッドマンを最後に出ていない。「肉体的にも精神的にも完璧にしないといけないが、可能性はある」。ホスラーがいにしえの記録に挑戦する。

 ◆ボウ・ホスラー(Beau Hossler)1995年3月16日、米カリフォルニア州ミッションビエホ出身の17歳。サンタマルガリータ高に通い、来年からテキサス大に進学を予定している。昨年、世界ジュニア選手権優勝。アマチュア世界ランクは77位。全米オープンは昨年(予選落ち)に続いて2度目の出場で、いずれも予選会を勝ち抜いて出場権を手にした。今大会の平均飛距離は288ヤード。1メートル80、74キロ。

 ▼1位 G・マクダウエル 4オーバーくらいまでは勝つチャンスがあるだろう。自分のゲームプランをしっかりと実行したい。(2年ぶりの大会優勝へ意欲)

 ▼4位 E・エルス 4打差以内なら十分勝つチャンスはある。このコースで経験は大きく役立つ。(68をマークして首位に3打差に迫る)

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2012年6月18日のニュース