鶴竜 史上初ファンへの口上「お客さまに喜んでもらう」

[ 2012年3月29日 06:00 ]

大関昇進を果たし騎馬に乗り笑顔の鶴竜

鶴竜大関昇進伝達式

(3月28日)
 日本相撲協会は28日、大阪府立体育会館で夏場所(5月6日初日、両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、春場所で13勝を挙げた関脇・鶴竜(26=井筒部屋)の大関昇進を正式に決めた。大阪市天王寺区の法岩寺で行われた伝達式で鶴竜は「お客さまに喜んでもらえるような相撲を取れるよう努力します」と“プロ魂”に満ちた口上を述べた。また新十両の佐久間山改め常幸龍(じょうこうりゅう、23=木瀬部屋)、北園改め政風(28=尾車部屋)ら4人の十両昇進力士を発表した。

 「謹んでお受け致します。これからも稽古に精進し、お客さまに喜んでもらえるような相撲を取れるよう努力します」――。

 寡黙で真面目な性格だが、プロ意識の強い鶴竜らしい口上だった。午前9時2分。使者として雷理事(元幕内・春日富士)と錣山審判委員(元関脇・寺尾)が法岩寺に訪れて大関昇進を伝達すると、師匠の井筒親方(元関脇・逆鉾)と女将・福薗杏里さんとともに並んだ新大関は力強くはっきりとした口調で受け答えた。

 自らの思いを率直に言葉にした結果、過去の大関にはなかった異例の口上となった。相撲協会広報部によると“お客さま”といったような第三者の存在を文言に入れて述べた例はないという。「相撲はお客さまがいないと成り立たない。お客さまにきょうは来て良かったと思ってもらうような相撲を取りたい」。サインを頼まれると必ず応じるのも、そんな思いから。外国力士随一の日本語能力を持つ26歳は「お客さんではなくお客さま。三波春夫は知りませんが、お客さまは神様ですという言葉は知っています」と柔和な笑顔で話した。

 このような口上を堂々と述べられるのは、技巧派力士であることを自負するがゆえ。技能賞7度は現役1位で、春場所も協会が実施する「敢闘精神あふれる力士アンケート」で15日間中5日間で1位を獲得。「身が引き締まる思い。(横綱昇進への思いは)今はありません。優勝が最初の目標」。夏場所では、1500年以上の歴史を持つ相撲界で初の6大関時代を迎える。見ている者を感動させる“技”に磨きをかけ、悲願の賜杯をたぐり寄せる。

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