遼、同学年・松山の快挙に対抗心“賞金王譲れない”

[ 2011年10月4日 06:00 ]

ガッツポーズで意気込む池田勇太(左)と石川遼(右)の腕を、自分の顔にパンチするように引き寄せておどける青木功

テレビマッチ収録

(10月3日 愛知・緑ケ丘CC)
 石川遼(20=パナソニック)がライバルの快挙に対抗心を燃やした。3日は愛知・緑ケ丘CCで、池田勇太(25=日清食品)とのテレビマッチの収録に臨んだ。前日には同学年にあたる松山英樹(19=東北福祉大2年)がアジアアマ選手権で連覇を果たし、来年4月のマスターズ切符を日本人一番乗りで獲得。「20歳でマスターズ優勝」を最大の目標に掲げる石川も松山に刺激を受けつつ、正念場の秋に向けて気合を入れ直した。

 同学年にあたるライバルの活躍、しかも“マスターズ”が絡むとなれば、石川が刺激を受けないはずがない。松山の優勝について聞かれた石川は「僕なんてまだボーダーライン上ですからね。モチベーションにはなりますよ」と語った。

 「誰もが優勝を狙ってる大会で、しかも英樹は昨年のチャンピオンとして臨んだ。勝ちたい状況で勝てるのが凄い」。マスターズ切符をもらえるのはアジアアマの優勝者だけだった。そのわずかな1枠を狙って取った快挙に脱帽した。一足先を越された悔しさの一方で称賛の言葉が口をつくのは、松山と対照的に勝ちたくても勝てない自分の現状があるからだ。

 石川が来年のマスターズに出場するには、年末の世界ランク50位以内に入るか、慣例的に特別招待を受けている日本の賞金王になる必要がある。それらを逃した場合は、マスターズ直前の世界ランク50位以内を目指す道もあるが、こちらの方は米ツアーでの好成績が条件となる険しい道だ。

 賞金王争いでは先週のコカ・コーラ東海クラシックを制したベ・サンムンに逆転を許し、1位の座から陥落。世界ランクポイントを稼ぐチャンスとなる世界ゴルフ選手権シリーズ、HSBCチャンピオンズ(11月3~6日、中国)への出場も、日本ツアーでの不振ゆえに苦しい状況になってきた。

 「(賞金王は)まだチャンスがあるし、焦ってない」とは言うものの、いつまでも楽観はできない。「1日100球打つつもりで練習すれば自然と慣れる」と1Wの復調には練習あるのみと覚悟を決めて臨む秋の陣。6日開幕のキヤノン・オープン(神奈川・戸塚CC)からは高額賞金大会が続き、賞金王争いも本格化する。小学校の文集に「20歳でマスターズ優勝」の目標を書いた。松山の存在を横目に見つつ、石川はその目標に向かってまい進するしかない。

 ◆放送日程 1対1の18ホールストロークプレーを行ったこの日のテレビマッチの模様は、大日本印章スペシャル「決戦!池田勇太VS石川遼」として年末に東海テレビで放送予定。

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