池田、43位後退も…意地の連続バーディー締め

[ 2011年8月15日 06:00 ]

18番でバーディーパットを沈め、ギャラリーの拍手に右手を上げて応える池田勇太

第93回全米プロ選手権第3日

(8月14日 米ジョージア州ジョンズクリーク アトランタ・アスレチック・クラブ=7467ヤード、パー70)
 26位スタートの池田勇太(25=日清食品)は3バーディー、5ボギーの72で回り、通算3オーバーの43位に後退した。しかし、超難関の18番パー4で2日続けてバーディーを奪取。17、18番の連続バーディー締めで何とか踏みとどまった。上位進出は厳しい状況だが、昨年マスターズの29位を上回るメジャー自己最高位更新の可能性は残した。

 フラストレーションだけが残りそうだった一日を、最後の2ホールが変えてくれた。連続バーディーで締めた池田は「最後の2ホールだけは別人のようないいプレーができた。上がり良ければ全て良し」と滴る汗を気持ち良さそうに拭った。

 日本勢で唯一残った決勝ラウンドは苦しいプレーの連続だった。フェアウエーがキープできず、3メートル前後のパットも全くといっていいほど決まらず、16番までにスコアを4つ落とした。酷暑の中での歯がゆい展開に「暑いし、頭も疲れるし」と切れそうな気持ちを必死につないだ。

 流れが変わったのは7メートルのバーディーパットが決まった17番のパー3。「やっとパットが入って気持ち良く次のティーに立てた。それがバーディーにつながった」と前日には12メートルのバーディーパットを沈めた18番で、今度は残り187ヤードから1メートルにぴたり。17番に続いて大きな歓声を浴びた。

 通常のパー5をパー4として使用する18番は、1打目で左側、2打目はグリーン手前の池が重圧になる。3日目までダブルボギーが37個、トリプルボギー以上は16個。3日間の平均スコアは4・5703で、これは83年以降のメジャーでは4番目に難しいフィニッシュホールだ。その18番で2バーディーは池田やエルスら4人だけ。それだけに気分は爽快だった。

 「難しいホールなのは分かってる。あすの18番もバーディーで、上がりをしっかり締めたい。後腐れのないように思い切りやる」。過去7度のメジャーの最高成績は昨年のマスターズの29位。今季最後のメジャーの最終ラウンドは最終ホールまで力を振り絞り、自己最高位の更新を目指す。

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