モンゴルの学校に白鵬の名!「懸け橋に」

[ 2011年6月14日 06:00 ]

モンゴルに盲学校を設立した竹内昌彦氏(左)と握手する白鵬。右は盲学校のバトバヤル・ガンゾリグ校長

 大相撲の横綱・白鵬(26=宮城野部屋)の名前を冠した学校が誕生しそうだ。史上最多の8連覇を目指す名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)に向けて都内の宮城野部屋で稽古を再開した13日、今年3月にモンゴル・ウランバートルに開校した視覚障害者のための職業訓練学校のバトバヤル・ガンゾリグ校長(33)らが来訪。学校名にモンゴルの英雄である「白鵬」の名を入れる方針を明かした。

 名古屋場所で前人未到の8連覇に挑む白鵬に新たな発奮材料ができた。この日、ウランバートルにある視覚障害者のための職業訓練学校のガンゾリグ校長、同校設立に尽力した竹内昌彦氏(岡山盲学校講師)らが宮城野部屋を訪れた。

 同校は、視覚障害がある竹内氏が20年かけてためた資金をつぎ込み、視覚障害者で06年から日本の盲学校に留学しているモンゴル出身のガンゾリグ氏が校長に就任し今年3月に開校。視覚障害者の就職を支援するためマッサージの指導や英語教育が行われており約20人が在学している。

 学校の正式名称が決まっていないこともあり、「白鵬」の名前を冠した学校名をつけることを検討している。ガンゾリグ校長は「同じモンゴル人として力をもらっている。誇りとして頑張ろうと思っている」と意図を説明した。

 ガンゾリグ校長らと約30分間談笑した白鵬も「モンゴルと日本の両方に対する思いは誰よりも熱い。懸け橋として恩返ししたい」と全面支援を表明し、名古屋場所後の7月26日に同校を訪問することを約束。「モンゴルに帰ったら自分も治療してほしい」と笑った。その際には生徒を激励し、同校の外壁にペンキを塗る作業を行う意向も持っている。

 白鵬は今月に入って、東北の被災地を巡回したり、観光大使を務める北海道滝川市を訪問するなど多忙をきわめており、この日が11日ぶりの稽古となった。8連覇に向けて調整は順調とは言えないが、“白鵬学校”誕生は大きな励みになる。生徒たちに喜んでもらうためにも名古屋場所で賜杯を抱いて凱旋する決意だ。

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2011年6月14日のニュース