水谷メダルならず…日本のエースが1ゲームも奪えず

[ 2011年5月15日 06:00 ]

男子シングルス準々決勝で中国の王皓に完敗した水谷隼

卓球世界選手権第7日

(5月14日 ロッテルダム・アホイアリーナ)
 卓球世界選手権男子シングルスの準々決勝で、世界ランキング7位の日本のエース水谷隼(21=明大)が、同1位で前回大会覇者の王皓(中国)に0―4のストレートで完敗。79年平壌大会で同種目を制した小野誠治以来、日本勢32年ぶりのメダル獲得はならなかった。これで日本勢は全員姿を消した。

 日本のエースが手も足も出ない完敗を喫した。男子シングルスで初めて8強入りした水谷は準々決勝で1ゲームも奪えず日本勢32年ぶりのメダルの夢は消えた。「10%しか力を出させてもらえず、相手が一枚も二枚も上だった」とうなだれた。

 過去2度倒した相手とはいえ大舞台では気迫が違った。「最後は守って、守って、あの展開しかなくなる」。第1ゲームから相手の独特の上回転のサーブに苦しみ、レシーブが浮くと強打を浴びた。サーブも効かずに主導権を奪われ、4ゲーム通じて一度もリードできず、試合時間はわずか29分だった。

 世界のトップ選手が集まる昨年末のプロツアーのグランドファイナルも制し、世界ランキング自己最高の7位でこの大会を迎えた。ただ、その先の道のりの厳しさは、これまでと比較にならない。「日本人に同じようなボールを打ってもらっても、練習にならない。中国に行って、実際に一緒に練習するしかない」。今月末には世界最高峰の中国スーパーリーグに参戦。経験を積んでロンドン五輪でのリベンジを狙う。

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2011年5月15日のニュース