釜石SWが震災後初試合 復興に向けスクラムを

[ 2011年5月15日 18:16 ]

 岩手県釜石市に本拠を置くラグビーのクラブチーム、釜石シーウェイブスの震災後初となる試合が15日、盛岡市であった。日本選手権7連覇した前身の新日鉄釜石OBも復興に力を尽くすことをアピール。釜石市などの被災者ら約160人も無料招待され、大きな歓声がグラウンドに響いた。

 佐伯悠主将(26)は試合後「プレーできる幸せをあらためて感じた。支えてくれた人に感謝したい。何があっても前を向いて頑張る」と話した。

 選手は入場後、1分間黙とう。晴天のもと約2400人が観戦する中、大学の強豪、関東学院大を59対17で下した。

 松尾雄治さんら新日鉄釜石OBらが駆け付け、ハーフタイムには森重隆さんが「もっと強くなって、恩返ししたい。今まで以上の声援を」と呼び掛けた。OBらは会場で子どもたちとラグビーをし、募金を集めた。

 釜石市の無職菊池俊二さん(63)は「苦労しながらも頑張っている選手の姿を見ることができ本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 震災後、選手はボランティア活動など復興支援に積極的に取り組み、中止していた全体練習を今月3日から再開した。

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2011年5月15日のニュース