「大相撲の根幹を揺るがす問題」「やっぱりある」の声も

[ 2011年2月2日 11:23 ]

大相撲八百長疑惑

 大相撲の十両力士数人の携帯電話のメールから、勝ち星の売買をうかがわせる記録が発覚したことを受け、元NHKアナウンサーで東京相撲記者クラブ会友の杉山邦博さんは「今回の報道が事実とすれば」と前置きした上で「ファンに対する裏切り行為であり冒涜行為と言わざるを得ない」と話す。「品格問題などこれまでの問題とまったく違う。大相撲の根幹を揺るがす問題だ」と指摘する。

 ノンフィクション作家の長田渚左さんも「八百長はうわさはあっても角界は一貫して否定し続けてきた。その痕跡が見つかったとすれば極めて深刻な事態。トカゲのしっぽ切りでは済まされない」と憤る。その上で「相撲は日本国民の大切なスポーツ。自分たちの体質や組織の問題を話し合い、その話し合いの場面も含めて透明にして中継すべきだ」と話す。

 一方「八百長はやっぱりあると思う」と言い切るのはスポーツジャーナリスト谷口源太郎さん。「興行でありながら国技である、という矛盾を抱えてきた相撲の性格に起因する」とみる。「いいかげんな部屋経営をしてきた親方の下で、スポーツとしての倫理観が育つ土壌は希薄だった。部屋制度をぶち破らないと、協会の体質は改革できない」と話した。

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2011年2月2日のニュース