朝青龍が単独トップ!白鵬2敗目

[ 2010年1月21日 18:10 ]

白鵬が送り出しで日馬富士に敗れる

 大相撲初場所12日目は21日、東京・両国国技館で行われ、2連覇を目指す横綱白鵬が大関日馬富士に送り出され、2敗に後退した。日馬富士は9勝目。大関魁皇を一方的に寄り切った横綱朝青龍が1敗を守り、単独トップに立った。魁皇は星が五分に戻った。

 大関琴欧洲は豪風に押し出されて4敗目。関脇把瑠都は豪栄道を寄り切って9勝目を挙げた。両小結はともに白星で琴奨菊が5勝目、鶴竜は6勝6敗とした。
 1敗の朝青龍を2敗で白鵬が追い、日馬富士、把瑠都、安美錦、豊響が3敗で続く展開。十両は3敗で境沢と臥牙丸がトップで並んだ。

 安定感抜群の白鵬が一昨年九州場所から2連敗を喫するなど、やや苦手としている日馬富士を相手に墓穴を掘った。不用意な攻めから後ろを取られて2敗目を喫し、優勝争いから一歩後退。動揺を隠せず、長い沈黙の後に「慌てずに見ていこうと思ったけど…」と言葉を絞り出した。
 大関が「石にぶつかったみたいだった」と話す力強い立ち合いだったが、狙いが中途半端。「左でも右でも(まわしを)取ろうと思った」という気持ちと裏腹に突き、押し合いになる。一瞬、両者が離れた後の攻めがまずかった。右の張り手が空を切り、回り込まれた。1場所で2敗以上は一昨年の九州場所以来。白鵬は「相撲の流れに甘さがあった」と悔いた。
 把瑠都に1敗目を喫した7日目以降は、朝げいこを休みがちだ。21日も予定していた部屋での調整を急きょ取りやめた。本人は「疲れのせいにしたくない」と体調面の落ち込みを否定するが、指導する熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)は「腰がバリバリに張っている。我慢してやっているはず」と懸念する。
 トップの朝青龍と1差になっても逆転優勝の可能性は残されている。白鵬は「まだまだありますから」と責任感をにじませるが、時折顔を出す腰の痛みがまた横綱を襲っているなら、残り3日間は厳しい土俵になりそうだ。

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2010年1月21日のニュース