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連日の快走!高木美帆 初の中学生五輪代表「確実」

[ 2009年12月30日 06:00 ]

<バンクーバー五輪日本代表選考競技会>1000メートル女子3位に入った高木美帆はスタンドに笑顔で手を振る

 バンクーバー五輪スピードスケート日本代表選手選考競技会第2日は29日、長野市エムウエーブで行われ、28日の女子3000メートルで3位に入ったスーパー中学生、高木美帆(15=北海道・札内中3年)が同1000メートルでも1分17秒77で3位となり、バンクーバー五輪出場を確実にした。スピードスケートの中学生五輪代表は史上初。自動的に代表入りが決まる選考基準は満たしていないが、連日の表彰台で最大10人の女子代表に入ることは決定的となった。29日の最終日は得意の1500メートルでも五輪切符獲得を狙う。

 ゴールを駆け抜けた高木はサングラスを外して、あどけない表情で笑った。同走の大学生を大きく引き離し、タイムは五輪参加標準記録の1分18秒50を余裕で突破する1分17秒77。「標準記録突破を目標にしていたけれど、やばいなあと思っていた。自分のタイムのようには感じなかった」と喜んだ。
 既に代表に内定している吉井、小平に次ぐ3位。前日の3000メートル3位ではバンクーバー行き当確とはならなかったが、残り2枚の五輪切符を懸けた1000メートルで内定選手を除くトップが決定打となった。日本スケート連盟の鈴木恵一強化部長は「恐ろしい。完ぺきに基準をクリアした」と五輪代表入りを認め、高木は「まだ夢みたいで実感がわきません」とはにかんだ。
 驚異的な成長だ。従来の自己ベストは、国内リンクより2秒以上速いとされる高速リンクのカルガリーで3月に出した1分19秒03。そのタイムを1秒26も更新した。ラスト1周のラップは、ただ1人30秒を切る29秒98。最後まで滑りが崩れないスタミナを見せつけた。
 その才能は計り知れない。夏まで続けていたサッカーで、全国から集まる有望選手合宿に呼ばれたほどの運動能力。学業でも成績はオール5。遠征には参考書を持ち込み、練習の合間に勉強する努力家だ。7月に帯広で参加したスケート教室では真っ先に手を上げ講師役の清水宏保に「どの位置に体重を乗せたらいいか」と質問した。指導する十勝中体連クラブの桜井知克士コーチは「神の子」と絶賛するほどだ。
 これだけ高いレベルで短距離から長距離まで滑れるのは88年カルガリー五輪全5種目で入賞した橋本聖子(現日本スケート連盟会長)以来。距離に応じた専門化が進む近年では異質の才能だ。橋本会長も「魅力はラストで落ちないこと。(30日の)1500メートルが楽しみ」とほれ込む。「日の丸を背負った時に力を出せるような選手になりたい」と話す超新星は、無限の可能性を秘めている。
 ◆高木 美帆(たかぎ・みほ)1994年(平6)5月22日、北海道幕別町生まれ。5歳でスケートを始める。今年2月の世界ジュニア総合4位。10月の全日本距離別選手権は1500メートル11位、3000メートル12位。7歳で始めたサッカーは幕別・札内中で男子に交じってFWでレギュラー。今夏の地区予選決勝ではゴールを決めた。家族は両親と兄、姉。1メートル63、57キロ

 <氷上も速いが陸上も速い>高木の地元、北海道幕別町は帯広市の隣町で、特に札内地区は帯広市のベッドタウン。他の帯広市近郊の町村と同じく小学校ではスケートの授業が行われ、各校のグラウンドにはリンクが造られるなどスケート熱が高い。中学生で競技を続ける選手は、明治北海道十勝オーバルに通って練習。高木は現在、全十勝中体連に所属している。なお、陸上女子100メートルと200メートルの日本記録保持者で08年北京五輪代表の福島千里(21=北海道ハイテクAC)も幕別町出身だ。

 ▽スピードスケートの五輪代表選考 W杯前半戦で3位以内に入るなど好成績を挙げた男子の加藤、長島、女子の小平、穂積、吉井が既に決定。最終選考会となる今大会は500メートルで2位以内、他の種目は優勝で代表入りできるため、条件を満たした男子の太田、小原、平子と女子の岡崎が決まった。残りの代表はW杯の成績を加味し、団体追い抜きの編成や男女各10人の総枠を考慮して選考。30日に正式発表される。

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