全英落とし穴?遼くん和食生活の危機!

[ 2009年7月3日 06:00 ]

石川遼

 全英オープン(16~19日、英ターンベリー)に出場する石川遼(17=パナソニック)に思わぬ難題が持ち上がった。4月のマスターズなど米ツアー遠征時は毎日のように日本食を口にしていたが、今大会の会場となるスコットランドのターンベリー近辺には日本食レストランがないことが判明。米は日本から持ち込むが、おかずなどの食材調達は困難を極めることが予想され、和食生活の危機にひんする可能性が出てきた。

 寒さ対策にはたくさんのウエアを用意した。リンクスの風対策は現地に着いてから練習を積めばいい。しかし、和食に関してはどうにもならないかもしれない。石川の関係者も「頭を悩ませてます。コックさんを連れていくかもしれないし、まだ分からないですね」と困り顔だった。
 石川は今年の米国遠征時、どこに行っても日本人の経営する日本食レストランがあったため、その店に料理を“外注”。うな丼や焼き魚、カツカレーなどを宿舎に持ち帰り、日本の味を楽しめた。だが、今回は英国だけに勝手が違う。ターンベリーはリゾートホテルこそあるが、和食レストランなど望むべくもない田舎。関係者が多く泊まるのは約30キロ離れたエアーという町で、人口5万人弱のここにもイタリアンや中華はあれど和食はないという。一番近い大都市グラスゴーは車で1時間以上かかるためテークアウトには適さない。
 石川は米ツアーでの試合中、おにぎりを食べて腹ごしらえしていた。今回も米は日本から20~30キロを送るとあって試合中のエネルギー補給は心配なさそうだが、コース外でもおにぎり頼みの食生活に陥るかもしれない。
 昨年の全英オープンに出場した甲斐慎太郎は居酒屋経営の父親に料理をつくってもらい、岩田寛は80パックのご飯とレトルトカレーを持参した。石川の宿舎も自炊ができる一軒家となる見込みだが、米遠征時は10人に及んだ“チーム遼”は毎日朝晩10合の米を炊いたほどで、大人数の食事を用意するには調理専門スタッフを雇う必要も出てくる。もともと食事に無頓着な石川は「毎日ハンバーガーでも大丈夫」と話したこともあるが、世界で活躍するにはあらゆる面でタフさが必要。フィッシュ&チップスでも力を発揮できるかどうか、これもひとつの経験だ。

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2009年7月3日のニュース