Ｑちゃん　ケニアの子どもたちに靴贈る

　シドニー五輪女子マラソン金メダリストで昨年１０月に現役を退いた高橋尚子さん（３７）が日本で使い古されたシューズをケニアの子どもたちに贈る活動に乗り出す。そのスタートとしてケニアに出向いてシューズを届け、２４日には首都ナイロビでのマラソン大会にゲスト参加する。「海外イベントで不安もあったけど今はワクワクでいっぱい」と楽しみにしている。

　アフリカでは才能のある多くの子どもが素足で走り、破傷風などの危険にさらされている。こうした状況に「高橋尚子のスマイル・プロジェクト」と銘打ち、国内で使われなくなった靴を回収して有効利用してもらうことになった。日本ではそのお返しに受け取るヒマワリの種を植え、環境への意識を高める。
　呼び掛けに応じて１０００足を超える靴が集まった。「日本の子どもたちには物の大切さを知ってもらいたいし、ケニアでは走る楽しさを知ることでスポーツのチャンスが広がってくれれば」と夢を描く。今回の現地訪問だけでなく、今後も継続的に靴は送り届ける。
　陸上教室などで走る楽しさを伝える一方、新人スポーツキャスターとして悪戦苦闘する日々だ。こうした中で環境問題や慈善活動も引退後の大きなテーマとして掲げている。今回の試みはその一環で「笑顔のいい受け渡しになると思う」と期待した。