「胴上げ骨折男」井上“無傷”4年ぶりV

[ 2008年10月13日 06:00 ]

通算13アンダーで優勝を飾った井上信(右)は明日香夫人とトロフィーを手に笑顔

 “胴上げ骨折男”の井上信(33=袖ケ浦CC)が、6打差をはねのけて逆転優勝を飾った。男子ゴルフツアーのキヤノン・オープン最終日は12日、神奈川県横浜市・戸塚カントリー倶楽部西コース(7167ヤード、パー72)で行われ、井上が7バーディー、ノーボギーの65と大爆発し、通算13アンダーで今季初優勝。04年ABCチャンピオンシップ以来となるツアー通算2勝目を挙げた。宮里優作(28=フリー)ら4人が1打差の2位。石川遼(17=パナソニック)は2つスコアを伸ばし、通算7アンダーの21位だった。

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 4年ぶりの優勝に胴上げはなかった。おとなしく表彰式を終えた井上は「池があったら(飛び込みに)行きたかったんですけどね。あれで若干、名前も売れたので」と屈託なく笑った。
 前回の優勝時には仲間から胴上げされ、池に投げ込まれるはずが、池の手前に落ちて肋骨を亀裂骨折。直後の2試合を欠場するハメになった。今年2月に結婚し、コースで観戦した明日香夫人(28)は「今回は池がなくてよかった。ホッとしました」と夫の“無事”に胸をなで下ろした。
 1番のチップインバーディーで火がつき、6打差14位から猛チャージ。谷原や矢野が優勝した試合で使用していたパターを先週から使い始め、狙い通り長い距離のチャンスを次々に沈めた。「プレーオフのチャンスはあるかも」と待っていたら、後続の選手がスコアを伸ばしきれず、ついには優勝が転がり込んできた。
 マンデー予選から勝ち上がった前回に続いて、6打差をはね返す劇的V。“無傷”で優勝賞金4000万円を受け取った井上は「先週まではシード権もヤバいと思ってたのに、こんな展開になるなんて。来年1月の結婚式にお金もかかるのでよかったです」と最後まで笑みが絶えなかった。

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2008年10月13日のニュース