中国でNBA放送停止 国民感情考慮して

[ 2008年5月28日 10:22 ]

 中国で人気の米プロバスケットボール、NBAのテレビ放送が23日から「四川大地震後の国民感情に合わない」という共産党中央宣伝部の指示で停止されていることが28日、関係者の話で分かった。

 中国では19―21日の「全国哀悼日」に娯楽やスポーツ番組の放送はなかったが、中国中央テレビ(CCTV)は22日にNBAを放送した。CCTV関係者は「その放送が問題にされたのだろう。中央宣伝部から来た指示で、NBAは華美で刺激的すぎるとされた」と明かした。
 放送停止の予告が一切なかったため、インターネット上などでは「NBA選手の間でスーダン・ダルフール問題で中国を批判する動きが出ていることが原因」という憶測も広がっている。
 昨年、複数のNBA選手がこの問題で中国政府に「善処」を求める書簡を送付。最近もコービー・ブライアント選手(レーカーズ)らが問題を取り上げたため、ネット上では「NBA選手はわが国を侮辱している」といった書き込みが増えた。
 CCTVはNBAの放送予定時間帯に、過去の五輪の映像などを流している。関係者は「放送再開がいつになるかは分からない。一番盛り上がるNBA決勝(6月5日から)も微妙な情勢」と話した。(共同)

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2008年5月28日のニュース