違法薬物使用か…日大男子学生　ビル屋上から転落死　尿から大麻成分検出

　日大のダンスサークルに所属する大学2年生の男子学生（20）が東京・上野のビルの屋上から転落し、死亡していたことが15日、関係者への取材で分かった。男子学生が亡くなったのは13日。同日朝、通行人がビルの近くで人が倒れていると警察に通報した。

　捜査関係者によると検視の結果、男子学生の尿から大麻の成分が検出され、自宅から少量の乾燥大麻のようなものが見つかった。警視庁は男子学生が違法薬物を使用していた可能性もあるとみて詳しい経緯を調べている。

　捜査関係者などによると男子学生が所属するダンスサークルは12日に都内で同サークル単独の発表会を開催。その後、台東区東上野にあるビルのレンタルスペースに移動し、他のダンスサークルのメンバーと飲み会を開いた。この飲み会には死亡した男子学生ら約40人が参加していた。

　警視庁は飲み会に参加した他の学生からも任意で事情聴取し、尿検査なども行ったが、他の学生が違法薬物を使用していた可能性はないとみている。

　日大ではアメリカンフットボール部に所属していた男子学生が違法薬物に関与したとして、1人が今年1月に麻薬取締法違反の罪で有罪判決を受けるなど計11人が逮捕や書類送検され、同部は既に廃部となっている。

　日大広報部は在校生が転落死したことについて警察から照会があったことを認め、本紙の取材に「警察からの要請があった場合は協力してまいります。亡くなった学生のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆さまには心から哀悼の意を表します」とメールで回答。男子学生の違法薬物使用の可能性については「把握しておりません」としている。