×

マグロ初競りで4年ぶり1億円超 99年以降で4番目の高値 売り上げの一部は被災地に寄付

[ 2024年1月6日 04:40 ]

「初競り」で競り落とされた大間産クロマグロ。左から2人目は「やま幸」の山口幸隆社長
Photo By 共同

 東京都江東区の豊洲市場で5日、今年最初の取引となる初競りが開かれ、仲卸の「やま幸」と「鮨 銀座おのでら」などを展開するオノデラグループが共同で、238キロの青森県大間産クロマグロを最高値の1億1424万円で競り落とした。“一番マグロ”が1億円を超えるのは2020年以来4年ぶり。コロナ下の21年以降は1000万~3000万円台と低迷していたが、昨年5月の5類移行を経て祝儀価格となった。

 やま幸とオノデラグループが共同で一番マグロを競り落とすのは21年から4年連続。1億1424万円は昨年の3604万円の3倍以上で、都によると記録が残る99年以降で4番目の高値となった。「鮨 銀座おのでら」の坂上暁史統括総料理長は「飲食業界もコロナ下で暗い時期があったが、インバウンドも戻り景気も少しずつ上向きになっている。そうした中で、他も(一番マグロの競りに)参加できる予算があるということでしょう」と分析した。 

 一番マグロは5日午後から、オノデラグループが運営する東京・表参道の「廻転鮨 銀座おのでら本店」などで早速提供された。1キロ48万円。坂上さんは「5000貫は取れる」と見込んでいたが、それでも1貫2万3000円ほどでないと元が取れない計算。同店では、赤身1貫とトロ1貫のにぎり寿司セットが、1人1皿限定で1080円(税込み)という破格値で振る舞われた。妻と一緒に来店した横浜市の植村幹夫さん(66)は「味わおうと思っても口に入れたらすぐ消えちゃうぐらい滑らか」と堪能していた。

 オノデラフードサービス長尾真司社長は「今回の売り上げの一部の1000万円は、能登半島地震で被害に遭われた方々、被災地に寄付させていただきます」と話した。

 ≪釣り上げた漁師は念願かない喜び≫1億1424万円の最高値を付けた238キロのクロマグロを釣ったのは、青森県大間町の漁師菊池正義さん(57)。自宅で取材に応じ「一番マグロに選ばれたのも、値段にもびっくり。去年、おととしと2番だったので念願かなってうれしい」と笑顔で話した。菊池さんは漁師歴約30年で「第57大運丸」の船長。今回のマグロは下北半島・尻屋崎沖で昨年12月31日未明に息子の正真さん(32)と釣った。「大きくて身質のいいマグロが取れた。おいしく食べてほしい」と語った。

 ≪これでもかというほど甘い≫1億円超えの一番マグロを食べてみた。「初競りマグロ 赤身 トロ2貫セット」と(税込み1080円)、中落ち軍艦(2貫、同620円)を注文。まずは赤身。甘みと歯応えがあった。次にトロ。箸で持ち上げると崩れてしまうほどの軟らかさ。口に入れると、味わう間もなくスルリととろけ落ちた。口の中には甘みが残り続けた。鮮やかな赤色の中落ちも、これでもかというほど甘い。“億マグロ”は例える言葉がないほどおいしかった。

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「騒動特集」特集記事

社会の2024年1月6日のニュース