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中村俊輔氏の決意 選手たちと志を同じにしてチームが掲げる目標達成へ 3度目のW杯へ森保ジャパン入閣

[ 2026年4月23日 05:00 ]

笑顔で写真に納まる(左から)谷口、伊藤、中村俊輔氏、松沢、山本(本人提供)
Photo By 提供写真

 【月刊中村俊輔 4月号、最終回】6月11日開幕のW杯北中米大会に出場する日本代表のコーチ就任が決まった元日本代表MF中村俊輔氏(47)。現役引退直後の23年3月にスタートしたサッカーの魅力を語り尽くす「月刊中村俊輔」も、今回が最後の回となる。現地解説を務めた3月の森保ジャパンの英国遠征を含めた欧州行脚を振り返った。(取材・構成 垣内 一之)

 「知識や情報などを自分の中に取り入れるインプットの時間にすると決めていたから、代表の試合は現地で見たいと思っていた」

 昨季限りでコーチを務めていた横浜FCを退団した俊輔氏。スコットランド(1―0)、イングランド(1―0)と対戦した3月の英国遠征で初めて日本代表の解説を現地で務めたが、以前から同時期に欧州行脚する計画を立てていたという。

 「今年に入ってU―18、U―19のJリーグ選抜のコーチをさせてもらったけど、A代表チームはそれらの最高峰。現地解説という役割をいただけたことで、より近くでA代表チームを感じることができた」

 国際Aマッチ98試合出場を誇る俊輔氏にとって、日本代表は今も特別な位置付け。英国遠征では練習を間近で見る機会もあり、さまざまな「インプット」に成功したほか、一時代を築いたセルティック時代の元同僚との再会など刺激の多い約2週間を過ごしたようだ。

 「グラスゴーの空港にセルティックのファンがたくさん来てくれたり、クラブの取材を受けたり、(当時のチームで主将だったMF)レノンがわざわざ会いに来てくれたり、(スパイクをあげた)スコットランド代表のDFティアニーと会ったり、本当に充実した日々を過ごさせてもらった」

 試合後には森保ジャパンの選手に自らフラッシュインタビューする姿も話題となった。

 「記者の人たちってどんな質問していたのかなとか、視聴者さんがどんな質問を求めているのかなとか、自分の視点で聞いた方がいいのかなとか、限られた2、3問の中で、何がベストなのかいろいろ考えたよね(笑い)」

 代表活動終了後には、コーチ就任のきっかけとなった森保監督との会食ほか、日本企業がオーナーのベルギー1部シントトロイデン(以下シント)を訪問した。チームは今季、開幕からの好調を維持し16季ぶりの上位プレーオフ進出を果たした。来季の欧州カップ戦出場へ今も奮闘を続けており、現地では結果を残せている要因も肌で感じたという。

 「クラブがフィロソフィーやスタイルを確立することは、クラブ運営や監督選定、選手補強に直結する重要な要素だということを学んだ。また、監督選びの重要性についての話も大変興味深かった」

 トップチームだけではなく、クラブ全体のマネジメントを含め育成の責任者との議論も白熱したという。

 「立石CEOとはもちろん、ユース年代のダイレクターを務めている高野さんとも長時間にわたっていろんな話をさせてもらった。シントもそうだけど、欧州にはトップの下にU―21世代のBチームを持ち、下位リーグに参加している。Jリーグも8月からU―21リーグが発足するけど、各クラブがどのように活用していくのか注目していきたい。シントだけでなく、日本と比較しながらいろいろ話せたのは良かった」

 英国ではウェストハムとリーズが対戦したFA杯準々決勝など4試合を観戦した俊輔氏。帰国後にはW杯で優勝を目標に掲げるA代表のコーチ就任が正式発表された。

 「森保監督から熱く力強いお言葉をいただいた。選手たちと志を同じにし、チームが掲げる目標の達成に貢献できるよう努めていきたい」

 かつて左足で日本列島を熱狂させた日本サッカー界のレジェンドが、今度は違った立場で自身3度目のW杯へと向かう。

 ≪スタッフ会議出席で第一歩≫日本代表コーチに就任した俊輔氏は21日に千葉市内で行われたスタッフ会議に出席し、森保ジャパンの一員としての一歩を踏み出した。午後2時に始まった約2時間の会議後も仕事を続け、会場を後にしたのは午後7時過ぎ。森保監督からは「スタッフ全体のサポートをしながら選手個々にアプローチしてほしい。PK戦も勝つ可能性を上げたいので、貢献してもらえれば」と期待されている。

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