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元アルビ戦士の成岡氏 大敗のチームから感じた迷い 残り2試合ガムシャラに

[ 2025年11月11日 04:30 ]

今季を象徴するような試合となった8日の湘南戦
Photo By スポニチ

 J1新潟OBでスポニチ本紙評論家の成岡翔氏(41)による「翔’s eye」。今回は8日に現地で観戦したアウェーの湘南戦について語った。互いに来季J2降格が決まっている“降格組対決”で意地の勝利を目指したが序盤からミスを連発して2―5で敗れ、これで17試合連続で勝利なし(4分け13敗)。チーム全体を覆う停滞した雰囲気を打ち消すため、どんなテーマを持って残りの2試合に臨むべきか。

 湘南戦は今季を象徴するような試合となってしまいました。ボールを大事につなごうとする中でミスが出て、それが失点につながる。今季に何度も見ましたが、そうならないようにしようとする柔軟な対応が、チームとして見られませんでした。

 相手は前節にアウェーでJ2降格が決まりましたが、ホームで意地を見せようと、いつも以上に前から激しくプレスに来ていました。だから相手の出方によって、つなぐ以外の選択をしてもいい。舞行龍選手は少し長いボールを蹴ったり、高木選手が相手の裏に抜けるような動きがあったりしましたが、それがチームとして統一はされていなかった。考えてプレーしなければ、同じ結果になるだけです。失点を重ねるたびに、メンタル的にもきつくなっていきました。

 僕も現役時代にJ2降格が決まった以降に試合が残っていることがありました。ただ、残留争いの変な重圧からは解放され、現在の新潟とは対照的にそこから勝ち出すことが多かった。今の新潟の選手たちが一生懸命やっているのは分かります。100%を出そうとしていることも分かります。ただ、これだけ勝利がない影響なのか、チーム全体に迷いのようなものを感じます。それが相手との一歩目、二歩目の反応の差にもなっているのでしょう。

 今回の湘南戦は現地で観戦できたので、プレーする選手だけでなく、入江監督も含めたベンチの様子も注意深く見ることができました。ピッチの選手たちと同様、ベンチも選手たちの表情を含め、凄く重く、どんよりとした雰囲気を肌で感じました。

 もう残りは2試合しかありません。前にも言いましたが、悪い流れ、雰囲気を変えられるのは“空気を読まない選手”だと思います。ガムシャラにプレーする選手、ガツガツ相手に当たれる選手、とにかく大きな声を出し続ける選手など。もう移籍してしまいましたが、矢村選手(現J2藤枝)みたいなタイプです。今いる選手では、前節の神戸戦で得点を決めた若月選手。ガムシャラにシュートまでいこうとする姿勢があり、相手をかき回してくれそうです。

 荒療治ではないですが、変化を加えなければ雰囲気は変わらない。いつものようにやってはダメだ、と理解した上で、全員が次戦に向けて準備してほしい。湘南戦に足を運んで一番驚いたのは、このようなチーム状況で、さらに敵地なのに、あれだけの数の新潟サポーターが集まったこと。今季のホーム最終戦(30日)は、優勝争いをする柏が相手ですが、関係ありません。ぶつかっていく気持ち、勝つという気持ちでプレーしてほしいです。

 ▽8日の湘南戦VTR 序盤からミス連発でピンチの連続。バーやポストに助けられていたが、前半35分に相手GKのパントキックをゲリアが目測を誤って後方にそらし、そのまま鈴木章に先制弾を決められた。その後も精彩を欠き、後半27分までに5失点。終盤に2点を返すも反撃は遅かった。勝てば19位と入れ替わり最下位脱出だった“J2降格組対決”に完敗した選手らは敵地ながら集まった約2500人の新潟サポーターから大ブーイングを浴びた。

 ◇成岡 翔(なるおか・しょう)1984年(昭59)5月31日生まれ、静岡県島田市出身の41歳。藤枝東高では中心選手として活躍し、1学年上に長谷部誠、同学年には大井健太郎、岡田隆。03年に入団した磐田では背番号10も背負うなど、主にMFとして163試合に出場して22得点もマーク。計5クラブを渡り歩き、19年に地元の当時J3藤枝で現役を引退。J1通算303試合で35得点。U―17、U―20日本代表。1メートル75、70キロ。

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