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広島 セットプレーから圧巻3発!先制ヘッド弾でMVPのDF荒木は「オレ?」

[ 2025年11月2日 05:00 ]

ルヴァン杯決勝   広島3-1柏 ( 2025年11月1日    国立 )

<ルヴァン杯決勝 柏・広島>優勝を喜ぶ広島イレブン(撮影・西海健太郎)
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 決勝が国立競技場で行われ、広島が柏を3―1で下し、3大会ぶり2度目の優勝を決めた。今季のJリーグ公式戦最多入場者となる6万2466人が詰めかけた一戦で、前半にロングスローからの2ゴールを含めセットプレーで3得点。今季リーグ最少失点の堅い守備で、終盤の柏の猛攻も1失点でしのぎ、賞金1億5000万円を獲得した。前半25分に先制ゴールを決め、守備でも奮闘したDF荒木隼人(29)がMVPに選出された。

 優勝セレモニーで輝いた笑顔が一瞬だけ消えた。読み上げられたMVPの名前に、DF荒木が誰よりも驚いた。「オレ?って。うれしい気持ちはあるけど、そういうタイプじゃないので」。本人は謙遜しても、ベンチ、そしてスタンドも認めるヒーローだった。

 飛び道具が流れを引き寄せた。前半25分、右からの中野のロングスローをニアに入った身長1メートル86の荒木が相手DFと競り合いながら、頭で合わせた。9月の日本代表の米国戦に先発したDFが高い打点を見せつけ「いいボールが来たので決めるだけだった」と誇った。

 リードを奪うと、いずれも日本代表経験のある荒木、佐々木、塩谷の看板3バックを中心に今季リーグ最少失点の強力な守備が機能し、柏の攻撃を完全に分断した。前線から厳しくプレッシャーをかけ、1対1の局面でことごとく圧倒。「相手をなるべくゴールから遠ざける守備が実践できた」と就任4年目のスキッベ監督が胸を張れば、荒木も「マンツーマンでつくところが、うまくはまっていた」と自賛した。

 ドイツ出身の名将の準備もはまった。先月25日のリーグ・横浜M戦で0―3と完敗した後、セットプレーの練習だけに2日間を割いた。リーグ戦では8差がついたが5位につけ、天皇杯でも4強に残る。ACLEも含めた超ハード日程の中、大一番を前にセットプレーの精度を磨いた。前半38分にMF東が直接FK弾、アディショナルタイムに再び中野のロングスローからFWジャーメインが左足弾。練習の成果が次々とピッチに表れた。

 「全体的なパフォーマンスに満足している。相手を自陣に入れなかったのが良かった」。納得顔の指揮官は、攻守に奮闘した背番号4へも「荒木は技術も伸びたし、彼の成長がうまくいっている一つの要因だ」と賛辞も忘れなかった。

 マイボールでは全員がゴールを目指し、相手にボールを奪われた瞬間、意識のベクトルを自陣ゴールに向けるのが目指すサッカー。欧州スタイルを先取りした広島の強さは、これからも続く。
 (堀田 和昭)

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