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神戸は湘南を相手に痛すぎるドロー 2位横浜に勝ち点2差に接近許す

[ 2023年10月29日 06:00 ]

明治安田生命J1リーグ   神戸1ー1湘南 ( 2023年10月28日    レモンS )

<湘南・神戸>後半、チャンスを逃し天を仰ぐ大迫(中央)(撮影・小海途 良幹)
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 初優勝を目指す首位の神戸は1―1で湘南と引き分け、連勝が3で止まった。0―1の後半8分にFW大迫勇也(33)がPKを決めて追い付いたが、下位相手に勝ち越せず。今季初めて欠場した元日本代表MF山口蛍(33)の不在が響いた。山口は当面離脱する可能性もあり、シーズン終盤に難局を迎えた。2位の横浜が福岡に4―0で快勝しており、残り3試合で2差に迫られた。

 悲願のリーグ初制覇へ向け、神戸がまたもアクシデントに見舞われた。今季全試合でフル出場していた“チームの心臓”、山口が欠場。試合後、吉田監督は「けがであることは言えるけど、次の試合に間に合うか、日々の状況を見ないと分からない」と軽傷ではないことを示唆した。

 吉田サッカーのベース戦術であるハイプレスやプレー強度の高さは、8月に全治1年以上の重傷を負ったMF斉藤と山口の存在が大きかった。斉藤が離脱後は山口がアンカー役を務め、セカンドボール回収やボール奪取など攻守でピッチ全体をカバーしていた。その汗かき役2人が不在のこの日の前半45分間は、後手に回った。

 「蛍くんがいなかったから勝てなかったと思われるのは本当に情けない」とはMF扇原。山口の“代役”は誰もできないと理解した上で、全員で補う気持ちだった。だが守備のスライドや予測で若干の遅れが出てしまい、前半11分にあっさり失点。後半16分からDF酒井をハンブルガーSV時代の17年12月以来となる守備的MFで起用したことで何とか安定感を取り戻したが、逆転勝ちするまでには至らなかった。

 三木谷会長が視察に訪れた一戦。今季初の4連勝で初優勝に王手をかけたかったが、逆に横浜に勝ち点2差に迫られた。最短Vは11月25日の名古屋戦(ノエスタ)まで持ち越され、次節は難敵の浦和が相手だ。山口のコンディションがどこまで回復するか。DF陣の負傷者続出やGK前川の左手小指脱臼など数々のピンチを乗り越えてきた今季だが、最終盤に大きな試練が訪れた。(飯間 健)

 ○…FW大迫が2試合ぶりとなる今季21点目を決めた。「落ち着いて決められた」と1点ビハインドの後半8分、PKを右隅に決めて同点。ただ、相手GKの負傷交代でフィールド選手が代役GKを務めるなど逆転できるチャンスもあっただけに「まだまだ得点を取れるチャンスはあった」と悔やんだ。「優勝が全て。優勝できればそれに越したことはない。そのために得点を取る」。FWアンデルソン・ロペスと得点王争いでトップに並ぶが、個人ではなくチームのタイトルのために残り3試合に全力を注ぐ。

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