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森保ジャパン “オシムイズム”でチーム活性化「勝って自信を深めたい」

[ 2020年11月6日 05:30 ]

森保ジャパン オーストリア遠征 メンバー24人発表

元日本代表監督のイビチャ・オシム氏と現日本代表監督の森保一氏
Photo By スポニチ

 日本サッカー協会は5日、オーストリア遠征に臨むメンバー24人を発表した。日本代表の森保一監督(52)は先月のオランダ遠征に招集できなかったMF橋本拳人(27=ロストフ)、FW浅野拓磨(25=パルチザン)に加え、前回はコンディション不良で辞退したDF長友佑都(34=マルセイユ)を招集。元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(79)が在住するグラーツで13日にパナマ、17日(日本時間18日)に強豪メキシコと対戦する。

 ロックダウン(都市封鎖)中のオーストリアで、FIFAランク11位のメキシコ、近年頭角を現しているパナマと対戦する。欧州組24人を選出した森保監督は「強いチームと試合をさせてほしいとお願いしている。最高の相手」とマッチメークに感謝し「勝つために戦い、勝って自信を深めたい」と誓った。合宿地は同国人口第2の都市・グラーツ。元日本代表監督のオシム氏の居住地だ。森保監督はクロスに合わせる質やゴール前の精度などに課題が残った先月のオランダ合宿からさらなる戦術浸透を掲げ、数人を入れ替え。渡航制限で招集できなかった橋本と浅野、体調不良で辞退した長友を新たに招集した。

 3人はくしくもオシムイズムを彷彿(ほうふつ)させる。ボールを奪い、効果的に攻撃につなげる中盤の橋本は“水を運ぶ人”。7月のロストフ移籍後は11試合5得点。2季目のパルチザンで12試合6得点の浅野は森保監督が「2トップ、トップ下、両サイドをやり、プレーの幅を広げている」と評しており、まさに“ポリバレント”だ。そして今季、マルセイユに加入したサイドバックの長友は34歳にして圧倒的な走力が健在。“ライオンに追われたうさぎが肉離れしますか?(いやしない)”というオシム氏の有名なフレーズを体現する。

 今回の遠征は来年3月のW杯アジア予選前に欧州組を招集できる最後の活動。クラブ事情で招集を見送ったFW大迫を除き、欧州組のベストメンバーがそろった。日本サッカーの発展に力を尽くしてきたオシム氏のお膝元で、総仕上げに入る。

 《オシム氏観戦は流動的》日本協会はオシム氏を試合に招待しており、同氏も同国がロックダウンになる前には「ぜひ伺いたい」と話していたという。ただ79歳と新型コロナが重症化しやすい高齢のため実現するか流動的。代表監督時代にコーチとして支えた反町技術委員長は「これからどれだけ会えるか分からない。会えたら泣いてしまうかも」と再会を心待ちにしている。自身ら代表スタッフがPCR検査を受けて万全を期し、距離を取った上で練習時にオシム氏にメガホンで言葉を伝えてほしいという願いも話した。

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2020年11月6日のニュース