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柏 純也2発で降格圏脱出「次は代表で頑張ります」

[ 2018年10月7日 05:30 ]

明治安田生命J1第29節第2日   柏3―0広島 ( 2018年10月6日    Eスタ )

前半、2点目のゴールを決め、祝福される柏・伊東(中央)
Photo By 共同

 アウェーで広島と対戦した柏は3―0で勝利を収めた。前半23分に日本代表MF伊東純也(25)が先制点を決めると、4分後に追加点を奪った。苦境にあえぐチームをけん引するエースの活躍で、暫定ながら降格圏脱出。上位相手に意地と底力を示した。

 終了を告げる笛が鳴り響いた時、チームの救世主はベンチに下がっていた。「内心は喜んでいた」と伊東は言うが、派手なガッツポーズはなかった。普段と同様に、飄々(ひょうひょう)と。それでいて圧巻の2得点でチームを勝利に導いた。

 まずは前半23分。CKのこぼれ球に滑り込みながらダイレクトボレーで豪快に合わせた。「トラップしている時間がなかったので、ダイレクトで思い切り打ったらいいところに飛んだ」。その4分後には右足アウトサイドで曲がって落ちる「イメージ通りの軌道」のボールを蹴ってゴールネットを揺らす。台風25号の影響でピッチ上は強風が吹いていたが「風を利用してうまくいったかな」と笑った。

 並々ならぬ覚悟でこの一戦に臨んだ。9月22日の鳥栖戦はコンディション不良により自ら交代を申し出た。続く30日の浦和戦は先発から外れた。その間にチームは自動降格圏入り。もはやコンディション不良を理由にしていられなかった。「(広島戦は)スタートから出る気でいる。俺が頑張らないと」。強い危機感が快足アタッカーを突き動かしていた。

 この日までは残留争いだけを考えていたが、ここからは代表モードに切り替える。「W杯ロシア大会の主力が招集されたが、練習からしっかりとアピールしてチャンスをもらえたら」。最後にサポーターに語った「次は代表で頑張ります」という誓いを胸に、今度は森保ジャパンでの定位置確保に向けた戦いに挑む。

 <広島>強風に見放され今季初の連敗を喫した。風下の前半に3失点。後半に外国人FWを3人投入し超攻撃的な布陣に変えたものの、機能せず無得点に終わった。日本代表のDF佐々木は「後半だけならチャンスはあった。3失点はもったいない」と意気消沈。同じく代表のMF青山主将も「風に対応しきれなかった。準備不足。ここは踏ん張りどころ」と唇をかんだ。2週間の中断期間で風向きを変えられるかが、Vへのカギとなる。

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2018年10月7日のニュース