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小野 5年ぶりJ1に帰ってきた!甲府に0―2も浮上へ光明

[ 2017年4月3日 05:30 ]

明治安田生命J1第5節   札幌0―2甲府 ( 2017年4月2日    中銀スタ )

<甲府・札幌>後半、札幌・小野(中央)はジュリーニョ(右)に代わりピッチに入る
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 ついに「天才」が帰ってきた。5年ぶりのJ1の舞台だ。札幌のMF小野伸二が2日、アウェー甲府戦(中銀スタ)の後半36分から出場。清水時代の12年7月28日の横浜戦以来、実に1709日ぶりのJ1ピッチに立った。試合は前半終了間際と後半立ち上がり7分に失点し、0―2で敗戦。勝ち点4のままで順位を15位に下げたが、小野の戦列復帰はチームにとって大きなプラス材料となった。

 帰ってきた。J1の舞台に。スタジアムの空気を一変させたのは2点を追う後半36分。FWジュリーニョに代わり、小野がピッチに入った。

 「0―2で負けていたからボールを受け、サイドからクロスでゴールに向かいたいという(チームの)意図だった」

 自身5年ぶりとなるJ1。湧き起こる札幌サポーターからの「シンジコール」。でも、感慨に浸ることなどない。ひたむきに勝利へ向かう。それが小野伸二だ。3トップの一角、2シャドーの左に入って果敢に動き、ポジションを変えながら突破口を模索。四方田監督も「甲府がスペースを消して下がっていた。ジュリーニョも疲れていたので攻撃の起点になることを期待した」と話したように、勝ち点奪取のため最後の交代枠を小野に託した。結果的に決定機をつくることはできなかったが、その姿は今後へ大きな期待を抱かせた。

 ピッチに立ち、全力を出す。チームにとって何よりの収穫だった。長期間苦しんだ股関節痛。昨季はJ2で出場15試合にとどまった。「こんなに痛みが出るのはちょっと珍しい。インサイドキックもできないからね」と漏らしたのは昨夏だ。そんなどん底から地道なリハビリを経て、全体練習合流は3月13日。同26日の札幌大との練習試合後には「何年ぶりかに痛みなくできた」と話し、ついに復活を果たした。

 試合は0―2の完敗を喫した。リーグ戦3試合連続でセットプレーから失点。「セットプレーのやられ方が悪い。しっかりマークを確認して、みんなでやっていかないと」。そんな課題を口にしたのも復活の証だ。次節は8日のFC東京戦。「いいゲーム勘でやれるように本調子に上げていければ」。静かに次節を見据える小野の姿が、逆襲を予感させていた。

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