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手倉森監督 必勝プラン崩壊に「終わってみれば罠にかかった」

[ 2016年8月6日 05:30 ]

<日本・ナイジェリア>大量失点にお手上げの?手倉森監督

リオデジャネイロ五輪1次リーグB組 日本4―5ナイジェリア

(8月4日 マナウス)
 終了の笛を聞くと、手倉森監督はスタッフと握手を交わしたが、その表情は硬かった。68年メキシコ五輪準決勝でハンガリーに5失点して以来、五輪で48年ぶりの大量失点。

 「立ち上がりは相手も勢いがある中で(自陣深くでの守備の)対応で(選手の)足が浮いていた」。この試合の勝利へのプランは耐えて前半は無失点でいくこと。そして先制点を取ることだったが、開幕戦の緊張感が選手の足を縛り、前半6分でもくろみも崩れた。

 立て直しもきかなかった。2失点目に絡んだDF室屋はその後も引きずり、攻撃でも積極性を失った。試合後はショックのあまり無言で取材エリアを通過。後半6分にPKを与えたDF塩谷は「僕の与えたPKが一番痛かった」と声を落とした。DF藤春とともにオーバーエージ枠で最終ラインを支えるはずが、練習試合も含めてまだ3戦目。「(連係不足は)素直に認めないといけない」と崩壊に拍車を掛けた。

 日本は7月30日夜にマナウス入り。高温多湿な気候に順化し万全な準備で臨んだ。一方でナイジェリアは試合の約6時間半前に米国アトランタから現地入り。それでも指揮官が「終わってみれば(状態が悪いと思わせる)罠(わな)に仕掛けられたなという気にもなる」と漏らすほどパフォーマンスは見劣りした。

 これで7日のコロンビア戦で敗れれば、1次リーグ敗退が決まることになった。指揮官は「次はやられない。短期間での成長を見せたいと思います」と前を向いた。中2日で行われる崖っ縁の一戦。勝ち点3を取らなければ先は見えてこない。

 ▼手倉森ジャパンの行方 1次リーグ2戦目は7日(日本時間8日)のコロンビア戦。○か△ならば10日の最終戦(スウェーデン戦)まで決勝トーナメント進出の可能性が残るが、●の場合は他カードの結果にかかわらず1試合を残して早くも敗退が決まってしまう。1次リーグの順位はグループ内の(1)勝ち点(2)得失点差(3)総得点の順で決定。それでも2チーム以上が並んだ場合は(4)当該チーム間の勝ち点(5)同得失点差(6)同総得点(7)抽選の順で決める。

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2016年8月6日のニュース