ネイマール　夢は仲間に「チームメートがかなえてくれる」

ブラジル代表の合宿地から自宅へヘリコプターで移動するネイマール（ＡＰ）

　腰椎骨折で無念の離脱となったブラジル代表ＦＷネイマール（２２＝バルセロナ）が５日、自国開催優勝の夢を仲間に託した。４日の準々決勝コロンビア戦で負傷し、全治４週間でＷ杯残り試合を欠場することが確定。一夜明けてブラジル協会が発表したビデオメッセージで「僕の夢はまだ終わっていない。Ｗ杯決勝でプレーするという夢はかなえられないが、王者になるという夢はチームメートがかなえてくれると確信している」と語った。

　ビデオはヘリコプターで自宅に搬送される直前に代表キャンプ地で撮影された。黒い帽子をかぶったネイマールは気丈に笑みを浮かべながら「皆さんの激励に感謝したい。できるだけ早く復帰するよ」と話す一方で、「今の気持ちを表す言葉がない」と悔しさもにじませた。

　不幸中の幸いは、骨折の後遺症がないという診断が出たこと。５日に会見したチームドクターのルンコ氏は「今回のケガがネイマールの今後のキャリアに影響することはない」と断言。４５日ほどでプレーに復帰できるとの見通しと、強い痛みが出なければ８日の準決勝ドイツ戦を現地で観戦できるとの見方を示した。ただ今大会で復帰できないことを告げるとネイマールは大きなショックを受けて号泣したという。

　「ブラジルは王者になる。僕もその場にいるよ。全てのブラジルの人々と一緒にお祝いするんだ」とネイマール。１２日に決勝戦が行われるマラカナン競技場に駆けつけ、仲間と優勝の喜びを分かち合うことを宣言した。