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俊輔 松田さんとの“約束”果たす!勝ってV決める!

[ 2013年11月30日 05:30 ]

ゴール前で、ボールに飛び込む中村(右)

 俊輔がマツの魂とともに勝つ。J1は30日、各地で9試合を行い、首位・横浜はホームで新潟と対戦する。勝てば無条件で04年以来9年ぶりのリーグ制覇が決まる一戦。エースMF中村俊輔(35)は、11年8月に急性心筋梗塞で亡くなった元日本代表DF松田直樹さん(享年34)に優勝を誓ってから3度目のシーズン。松田さんとの“約束”を果たす時がついに訪れる。

 中村が“松田魂”で大一番に臨む。勝てば9年ぶりのリーグ優勝が決まる新潟戦を翌日に控えたこの日も、一人最後までシュート練習。高まる周囲の優勝ムードに「そういう現実からは逃げられない」とした上で、「そのプレッシャーを受けつついかに力を発揮できるかが大事」と力を込めた。

 横浜に16シーズン在籍し、11年8月に「急性心筋梗塞」で急死した松田さんは、中村にとって今も心の奥底に刻まれる大きな存在だ。中村が横浜に入団したばかりで、右も左もまだ分からない時に「おまえの好きなようにやれ」とアドバイスをもらったこともある。10年のW杯南アフリカ大会で出番に恵まれなかった時に電話やメールで励ましてくれたのも松田さんだった。

 中村は12年シーズンから試合前のウオーミングアップでトレーニングウエアの下に必ず着ているものがある。同年1月の追悼試合で作製された松田さんの似顔絵の入ったTシャツの袖を切り、インナーに仕立てたものだ。参列した告別式では松田さんに優勝を誓っていたが、その年は5位でシーズンを終え、昨年も4位。ここまで優勝報告できなかったが、ようやくチャンスが到来した。

 1日に緊急入院し7日に退院するまで、計16食の絶食を強いられた胆のう炎も順調に回復している。「コンディションは上がっている」と仕上がりは順調だ。新潟戦に向け「外は(優勝ムードに)騒いでいるけど、ピッチの中ではチャレンジャーの気持ち」と力を込めた。中村が松田さんの魂を胸に、勝てば松田さんもメンバーに名を連ねていた04年以来のリーグ優勝へとチームを導く。

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2013年11月30日のニュース