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長友 弔い白星必ず!先月急逝…明大OB会長へ

[ 2013年9月5日 06:00 ]

手を使ったボール回しでパスを出す長友(中)

日本代表合宿3日目

(9月4日)
 国内合宿中の日本代表は4日、大阪府内で練習を行った。セリエAで開幕から2試合連続得点中と絶好調のDF長友佑都(26=インテル・ミラノ)は左サイドバックでの先発が濃厚。8月29日には明大時代にお世話になった明大サッカーOB会の能勢剛行名誉会長(享年80)が心筋梗塞で急逝しており、天国にささげる活躍を誓った。

 雨の降るピッチで、長友が積極的にボールを呼び込んだ。冒頭15分のみ公開された練習の序盤に行われた10対10のボール回し。左サイドバックに入り何度もアップダウンを繰り返した。8月14日のウルグアイ戦は疲労を考慮されて欠場。6月22日のコンフェデ杯メキシコ戦以来の国際Aマッチ出場に向け「結果が出ないとチームがいい方向に向いているか分からないので、結果にこだわりたい」と力を込めた。

 負けられない理由がある。8月29日に母校・明大サッカー部OB会の能勢剛行名誉会長が心筋梗塞のため急逝した。日本協会最高顧問の川淵キャプテンと古河電工の同期である能勢名誉会長は、世田谷区の明大練習場近くに住み部の発展に尽力。生前は毎朝、新聞で長友らOBの活躍を確認するのが日課だったという。恭子夫人が寮母を務めることもあって、長友も学生時代にお世話になっており「優しい方で、よく声を掛けていただいた」と回想。2日に営まれた「偲(しの)ぶ会」に出席できなかったため、グアテマラ戦の白星を報告することが何よりの恩返しとなる。

 セリエAでは8月25日のジェノア戦、2日のカターニア戦と開幕から2戦連続ゴールを記録。グアテマラ戦では09年10月8日の香港戦以来、4年ぶりの国際Aマッチ弾が期待されるが、「代表には代表の戦術がある。攻撃的な意識は持っているけど、まずは守備から」としっかりと足元を見つめている。

 「グアテマラ戦でいいプレーができたからといって、世界トップ相手にできるわけではない。正直、難しい。できればもっと強い相手とやりたかった」。W杯出場経験のないFIFAランク93位の格下を圧倒して天国に吉報を届けることが、1年後のW杯にもつながる。

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