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本田 復活の2冠!先発で実戦復帰、ロシア杯優勝に貢献

[ 2013年6月2日 06:00 ]

アンジ・マハチカラ戦で攻め込むCSKAモスクワの本田(左)

ロシア杯決勝 CSKAモスクワ1-1(PK4-3)アンジ・マハチカラ

(6月1日 グロズヌイ)
 CSKAモスクワの日本代表MF本田圭佑(26)が1日、ロシア杯決勝のアンジ・マハチカラ戦で先発復帰を果たし、2年ぶり7度目の優勝に貢献した。5月12日のロコモティフ・モスクワ戦以来、20日ぶりの実戦復帰だったが軽快な動きで後半21分まで出場。本田の交代後に1―1に追い付かれたが、チームは延長を経てのPK戦を4―3で制した。今年に入って度重なるケガに悩まされた本田だが、4日のW杯アジア最終予選のオーストラリア戦(埼玉)には万全の状態で臨めそうだ。

 苦しむザックジャパンを、これ以上に勇気づけることはない。本田は右MFで先発出場。公式戦は5月12日以来3試合ぶりの出場で、日本代表のオーストラリア戦へ向けて復調をアピールした。

 右太腿を痛めていた影響はみじんも感じさせなかった。前半2分、FWムサに絶妙なスルーパスを通し、両チーム最初のチャンスを演出。後半13分には右サイドから切れ込んで左足シュートを放った。ボールを失うシーンはほとんどなく、安定したプレーを披露。後半途中に相手選手と接触してピッチに座り込むシーンもあったが、激しいプレーもいとわなかった。

 5月29日に全体練習に合流したばかりとあって、後半21分に交代。ベンチに下がる際には一人一人とハイタッチをかわした。PK戦では相手がシュートを外すとベンチから飛び出してガッツポーズ。優勝の瞬間は上半身裸で歓喜の輪に飛び込んだ。連日、無言を貫き通してきたが、この一戦に懸ける思いの強さが2年ぶりの優勝へと導いた。

 勝利への強い気持ちは日本代表にも波及する。精神的支柱としてだけでなく、プレー面での影響も大きい。ザックジャパンは3試合勝ち星がないが、その要因の一つが前線でタメをつくれる本田の不在だった。5月30日のブルガリア戦では効果的な縦パスが前線に入らず、厚みのある攻撃を仕掛けられなかった。この日、抜群のキープ力を発揮して攻撃を活性化させた本田がいれば、香川や他の選手も生きる。

 昨年6月、ドローに終わった敵地でのオーストラリア戦後には「はっきり言えるのはオーストラリアよりも僕らの方が良いサッカーをしていた。それはオーストラリアの選手も感じていたと思う。もし感じていなければアホか秘策があるのかのどちらか」と強気な姿勢を示した。ザックジャパンは低迷していても本田の自信は揺るがない。

 3日に帰国し、強行軍で大一番に臨む。2月6日の親善試合ラトビア戦以来の出場となる本田が、勝利で5大会連続W杯出場を決める。

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2013年6月2日のニュース